研修

海外研修・調査

民間社会福祉施設職員等海外研修・調査:研修報告

2024年度障害者班

重度心身障害児・者に対するサポート内容やケアの在り方について

1.本研修で学んだこと
ノーマライゼーション発祥の地が北欧であり、その考え方が実践されている事は知っていましたが、あらためてそれが普通に行われている事が確認出来ました。重度障害のある方が本当に普通に地域生活をされているのは感動でもありました。そのために施設のハード面でもただ施設を作りましたと言うだけでなく、どうしたら重度障害のある方の地域生活がより充実したものとなるかを考えて作られており、マンパワーもそれを実現するために人材育成なども含め充実したものになるようになっていることが学びでした。
2.自身及び所属施設と比較し、考え方や方針の共通点または相違点、課題等
自身の中ではノーマライゼーションの考え方が、大事と思って支援しているつもりでしたが、それは地域生活ができそうな人を地域移行させているだけで、同じように重度障害のある方も地域生活できるようにという考え方を自分自身の中に持っていたか疑問に思いました。それと所属施設のハード面についても、障害のある方の施設だからと思って、これくらいで良いと思っていなかったか、人材育成についても十分な時間や予算を確保して実施していたかを課題に感じました。ただ、日本は北欧に比べて遅れているという思いはありましたが、概要としては大きく変わらない気はしました。ただ、ひとつひとつの充実度は遅れているように感じました。
3.上記2つを踏まえ、今後活かしていきたいこと
まず、一つは重度障害のある方の、地域移行を考えていくということでした。重度障害があっても他の人と変わることなく、同じようにノーマライゼーションの考え方のもとに地域生活を考えていかなければならないという事です。それと今回のスウェーデンの障害福祉の中で、スヌーズレンや低刺激対応、パーソナルアシスタントといった初めて聞くような言葉があり、そのあたりの学習を深めていきたいと思いました。特にパーソナルアシスタントという制度は日本になく、それを同じように取り入れていくためにはどうしたら良いか考えていきたいと思います。

重度心身障害児・者に対するサポート内容やケアの在り方について

1.本研修で学んだこと
スウェーデンには、在宅支援として24時間対応のパーソナルアシスタンス制度があり、そのアシスタントは介護職員ではないということ。また日本の訪問介護のように事業所の訪問できる時間に合わせて支援を受けるのではなく、個々のニーズに合わせて利用する目的や時間を本人が選択できる制度だということを学ぶことができた。
また、デイアクティビティセンターであるヘンデルセリーケットの充実した施設内環境、介護スタッフ全てが准看護師、又は准看護師を目指しているということ。支援の方向性や考え方が明確で、より具体的であるということ、スタッフ間で共有し支援方法を検討していくことについて、とても意識が高いということを学ぶことができた。
2.自身及び所属施設と比較し、考え方や方針の共通点または相違点、課題等
自己決定やご本人の意思決定の尊重、個々のニーズに合うより良い支援をするために、その人やその人の生活環境等を知っていくことは、在宅支援をしている事業所として、自分自身も一緒に働くスタッフも大切にしていることだと思っている。今回の研修で共感できる部分がいくつもあった。しかし私達は居宅介護の事業所として支援をしているため、ご本人のニーズを把握し寄り添う思いで支援をしていながらも、やはり事業所として対応できる内容には限りがあり、対応できる時間での契約、支援になっていることは否定できない。
24時間対応のパーソナルアシスタンスと日本の重度訪問介護は似ているのではと思いながら研修を受けていたが、支援の形として、個々に契約したアシスタントを『自由に使うことができる』という点では、双方の関係性はより対等で日本の支援とは大きく違うのだろうと思った。今後も自己研鑽に努めていきたいと思う。
3.上記2つを踏まえ、今後活かしていきたいこと
今後も自己決定、自立支援についてノーマライゼーションの理念を念頭に置き支援をしていきたい。一人ひとりに合った支援となるよう、ご本人を知ること、スタッフ間での共有を大切に、実践、検討を繰り返し、より良い支援を探し続けたい。
また、スヌーズレンについて改めて学ぶことができたので、在宅支援の中でも取り入れて行けるか検討していきたい。在宅で充実した設備を整えるのは難しいが、光や音楽は比較的取り入れやすいと思う。ハプティックセラピーについても支援の中で無意識に行っていたが、今後ももっと積極的に取り入れていきたいと思う。
今回この研修を受け、もっと理解を深めたいと思う内容がたくさんあった。これからも学ぶ姿勢を持ち続け日々の支援に活かしていきたい。
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