第38回(令和7年度)社会福祉士国家試験午前の問題
医学概論
- 問題1 乳幼児期の発達に関する次の組み合わせのうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 定頸{ていけい} - 生後1か月
- 2 座位 - 生後3か月
- 3 つかまり立ち - 生後10か月
- 4 一人で階段の上り下りをする - 1歳
- 5 三輪車をこぐ - 2歳
- 問題2 事例を読んで、緩和ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(45歳、女性)は、肺がんstageⅣで抗がん剤治療を受けていたが、全身状態不良のためB病院に入院となった。胸部痛の訴えがあり、オピオイドを内服しているが、疼痛{とうつう}コントロールは不良である。入院時に主治医より、Aさん及びキーパーソンである夫に対して、予後は3か月ほどであり、今後の方針としては緩和ケアに移行すると告知した。その後、Aさんは不安や抑うつ気分を呈するようになった。入院して2週間が経過したが、Aさんの不安や抑うつ気分は改善を認めない。Aさんは入院継続を希望しており、夫も自宅での生活に不安を抱えている。
- 1 訪問診療を導入し、自宅退院を促す。
- 2 不安や抑うつ気分に対して薬物療法を行う。
- 3 Aさんの緩和ケアに対する心理的な抵抗感は少ない。
- 4 夫は緩和ケアの対象ではない。
- 5 疼痛コントロールは積極的に行わない。
- 問題3 ホルモンに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 1 インスリンは血糖値を上げる。
- 2 アドレナリンは心拍数を下げる。
- 3 アルドステロンは血圧を下げる。
- 4 バソプレシンは尿の生成を促す。
- 5 エリスロポエチンは赤血球数を増加させる。
- 問題4 事例を読んで、次のうち、Aさんの希望を踏まえた訓練やサポートを行う主な職種として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(58歳、男性)は脳梗塞を発症し、右片麻痺{みぎかたまひ}と構音障害の症状があるため、回復期リハビリテーション病棟に入院中である。利き手である右手を実用的に使うことは難しく、左手を使って身の回りのことができるよう練習している。退院後は一人で入浴できるようになりたいと希望しており、自宅の浴室に手すりを設置する予定である。
- 1 理学療法士
- 2 作業療法士
- 3 言語聴覚士
- 4 義肢装具士
- 5 看護師
- 問題5 疾病の予防に関する次の組み合わせとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 がん検診 - 一次予防
- 2 減塩指導 - 二次予防
- 3 早期治療 - 三次予防
- 4 予防接種 - 一次予防
- 5 リハビリテーション - 二次予防
- 問題6 事例を読んで、次のうち、本症例で発生した可能性が最も高い不整脈を1つ選びなさい。
〔事 例〕
会社員のAさん(54歳、男性)は、糖尿病で診療所の外来に通院している。趣味のテニスをしている最中に、突然意識を失って倒れた。同僚が119番通報し、呼吸を確認したところ死戦期呼吸(下顎呼吸)を認めたため、直ちに胸骨圧迫と人工呼吸を開始した。施設職員が自動体外式除細動器(AED)を持参して除細動を実施し、Aさんの意識は回復した。その後、救急隊により病院へ搬送された。
- 1 徐脈
- 2 期外収縮
- 3 心室細動
- 4 洞不全症候群
- 5 房室ブロック
心理学と心理的支援
- 問題7 事例を読んで、次のうち、現在のAさんに生じている状況を説明する現象として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(25歳)は、1年半前、バスの中で息苦しくなり、このまま心臓が止まってしまうのではないかと恐怖に襲われる経験をした。その後、バスに乗ると強い恐怖を感じるようになってしまい、バスに乗れなくなってしまった。病院を受診したところ、身体的な異常は認められなかった。しかし、現在では電車などのバス以外の乗り物にも恐怖を感じるようになってしまった。
- 1 強化
- 2 消去
- 3 般化
- 4 弁別
- 5 馴化{じゅんか}
- 問題8 次の記述のうち、確証バイアスが生じている事例として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 利用者が集団活動を拒否する理由として、活動の魅力が低いことではなく、その利用者が集団活動を嫌いな人であるからと考えた。
- 2 感染症対策を特にしなくても、自分は感染しないだろうと楽観視してしまった。
- 3 利用者の転倒事故が起きた後に、前から事故が起きそうだったとわかっていたと発言する人が何人か現れた。
- 4 ちょっと嫌いな人だという第一印象をもった相手について、いやな行動ばかりが目について、ますます嫌いになってしまった。
- 5 自分の主張は多数派だと考えていたが、実際にアンケート調査をしたら賛成する人は少数であり、意外だった。
- 問題9 次の記述のうち、1歳頃の子どもにおける一般的な言語発達の状況として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 「アー」、「クー」といった喉を鳴らすような発声をするようになる。
- 2 「バババ」といった明瞭な音を発声するようになる。
- 3 「ママ」、「マンマ」などの1単語を発するようになる。
- 4 「パパ ダッコ」、「コレ ワンワン」などの2単語を文のように話すようになる。
- 5 「ボク ハ イヤ」などの助詞を使った文を話すようになる。
- 問題10 次の記述のうち、アントノフスキー(Antonovsky, A.)が定義した首尾一貫感覚(SOC:Sense of Coherence)の説明として、正しいものを2つ選びなさい。
- 1 疾病リスクを特定し、その低減を目的とした理論の一つである。
- 2 自分に起こる出来事や状況が理解可能であり、予測可能であるという感覚を含んでいる。
- 3 汎適応症候群の一つとして経験される感覚である。
- 4 困難なことが起きたら、自分には対処できないというあきらめの感覚である。
- 5 自分の人生や自分が経験することには意味があるという感覚を含んでいる。
- 問題11 事例を読んで、A社会福祉士の対応に関する次の記述のうち、「動機づけ面接」の方法を用いて、クライエントのデイケアへの参加の動機づけを高める対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Bさん(40歳、男性)は、うつ病であったが症状は軽快し、2週間前から復職プログラムを実施する精神科デイケアに通っている。しかし、これまで10日のうち遅刻が8日、欠席が1日であった。デイケアスタッフのAがBさんと面談することとなり、Bさんの話を傾聴すると「毎日、遅刻しないで参加したいが、一方で参加したくない気持ちもあり、アラームで目が覚めてからベッドでぐずぐずしてしまい、遅刻してしまった」と話した。「二つの気持ちの間で揺れているのですね」と応答した後で、Aは、Bさんが目覚めた後に早めに行動することへの動機づけを高める働きかけを試みることにした。
- 1 「もう少し早く寝るとよいと思いますよ」
- 2 「なぜベッドからなかなか起きることができないのだと思いますか」
- 3 「そのことばかりを考えていても仕方がありません」
- 4 「このまま遅刻が続くと、復職は難しくなってしまいますよ」
- 5 「目が覚めて、すぐに行動することができたら、どんな良いことがあると思いますか」
- 問題12 次の記述のうち、発達障害のあるAさん(10歳、男性)に対して、応用行動分析(ABA:Applied Behavior Analysis)に基づく支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 Aさんの多動の背景には、無意識の欲求があると考え、自由連想法を行う。
- 2 Aさんの支援に関わる職員に生じている逆転移への対応を優先する。
- 3 Aさんの身体に硬さが現れているようであれば、リラクゼーションを行う。
- 4 Aさんの家族を対象としたカウンセリングを行う。
- 5 Aさんの行動とAさんの支援に関わる職員の対応との関連性について明らかにする。
社会学と社会システム
- 問題13 デュルケーム(Durkheim, É.)の「自殺論」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 自殺傾向は、流行現象として捉える必要があるとした。
- 2 自己本位的自殺は、戦争時に増加する。
- 3 集団本位的自殺は、人々の欲求への規制が弱まることで生じる。
- 4 アノミー的自殺は、経済的に衰退した時も、繁栄の時期にも増加する。
- 5 宿命的自殺は、自己決定意欲が高まると増加する。
- 問題14 現在の日本のNPO法人(特定非営利活動法人)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 特例認定NPO法人は、パブリック・サポート・テストを受けなければならない。
- 2 収益事業の実施は認められていない。
- 3 1980年代の難民救援活動を契機として急増した。
- 4 認定NPO法人は、クラウドファンディングを用いて資金調達を行うことはできない。
- 5 3年以上、事業報告書等を提出しなかった場合、所轄庁は認証を取り消すことができる。
- 問題15 人口統計で用いられる用語に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 人口学的方程式とは、出生数から死亡数を減じることにより人口を求める計算式である。
- 2 合計特殊出生率は、18歳から49歳までの女性の年齢別出生率を足し上げて算出する。
- 3 生産年齢人口は、ある年の15歳から69歳までの者の総数である。
- 4 団塊の世代とは、1971年から1974年生まれの人々である。
- 5 人口置換水準は、先進国より発展途上国の方が高い。
- 問題16 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen, G.)の福祉国家レジーム論に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 福祉国家レジームは、左派勢力、カトリック政党、権威主義的国家の歴史的遺制の影響によって形作られる。
- 2 脱商品化とは、労働者が労働能力を喪失することである。
- 3 自由主義レジームの特徴は、エンタイトルメントが厳格であり、スティグマを伴いがちであるということである。
- 4 社会民主主義レジームの特徴は、家族の福祉機能が限界に達したときに自治体や国がこれを補完することを前提としている。
- 5 コーポラティズム・レジームの特徴は、社会政策に階級と職業的地位の差異が影響しないことである。
- 問題17 次の記述のうち、人々の生活に関連する社会学の概念についての説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 ライフスタイルとは、社会経済的地位によって決まる日常生活のパターンを表す概念である。
- 2 ライフステージとは、ある特定の時期にある特定の出来事を同時に経験するような人生の段階を表す概念である。
- 3 出生コーホートとは、同じ年に生まれた人々の生活や人生に関する評価を規定する価値観などの諸要因の複合を表す概念である。
- 4 ライフコースとは、人々の生活や人生を生まれた時代や歴史的な出来事と関連づけて捉える概念である。
- 5 ライフイベントとは、人間が誕生してから死に至るまでの過程における各段階を表す概念である。
- 問題18 事例を読んで、次のうち、社会福祉士としてひとり親世帯であるAさん親子の状況を把握するうえで、妥当な社会学の概念として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
非正規の仕事を2つ掛け持ちしながら小学生の子どもBさんを育てている母親Aさんから相談が入った。「怒鳴っても子どもが言うことを聞かなくて困っている。子どもをしつけるにはどうしたらよいか」という。詳しく話を聞いたところ、Bさんは流行りのゲーム機を買ってもらえないため駄々をこねているという。また「自分は親に怒鳴られて育ってきた。おかげでまともな人間になったと思っているし、怒鳴る以外に言うことを聞かない子どもをしつけるやり方もわからない」とのことである。
- 1 予言の自己成就
- 2 相対的剥奪
- 3 社会的孤立
- 4 役割葛藤
- 5 互酬性
社会福祉の原理と政策
- 問題19 次の記述のうち、イギリスのスピーナムランド制度の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 救済を求めて都市部に集中する貧民を分散するために、生まれ故郷の教区へ強制的に送還した。
- 2 救済を申し込んだ貧民の労働能力の有無をテストするために、労役場を活用した。
- 3 労働能力のある貧民が雇用されるまでの間は自宅に待機させ、貧民救済委員会による救済を施した。
- 4 最低賃金制度がない状態で、パンの価格と家族の大きさによる基準と賃金との差額を賃金補助したため、賃金の引き下げ圧力を生むとともに、救貧税負担の増大を招いた。
- 5 救済を受ける貧民の救済水準は、独立自活している最下層の労働者の生活水準を下回るものとした。
- 問題20 内閣府「令和7年版 男女共同参画白書」における女性の就業に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 2024年(令和6年)時点で、20歳代後半から30歳代前半の女性の就業率は約50%である。
- 2 2024年(令和6年)時点で、妻が64歳以下の世帯では、「男性雇用者と無業の妻から成る世帯」と「雇用者の共働き世帯」の数はほぼ等しい。
- 3 妻が64歳以下の雇用者の共働き世帯では、1985年(昭和60年)から2024年(令和6年)の間に、妻が週35時間以上就業する世帯の数が約2倍に増加している。
- 4 2023年(令和5年)時点の「男女間賃金格差」の国際比較をみると、日本と韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均値と比べて男女間の賃金格差が大きい。
- 5 2024年(令和6年)時点で、女性の年齢階級別正規雇用比率をグラフに示すと、30歳代前半でピークを迎えた後は低下を続けている。
- (注) 「男女間賃金格差」とは、フルタイム労働者について男性賃金の中央値を100とした場合の女性賃金の中央値の水準を割合表示した数値のことである。
- 問題21 孤独・孤立対策推進法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 孤独・孤立の状態が、青年期と高齢期に生じやすく、その状況も深刻であることに鑑み、若者と高齢者の孤独・孤立対策を重点的に講じる。
- 2 自ら望んで孤独・孤立の状態にある者とそうでない者とを区別し、前者については孤独・孤立対策の対象とはしない。
- 3 孤独・孤立の状態やその要因が多様であることに鑑み、孤独・孤立の状態にある者や、その家族等にも状況に応じた支援を行う。
- 4 本法の基本理念の実現に向けて、「当事者等への支援を行う者」と「地域住民」の両者が相互に連携を図りながら協力するよう努めるものと規定されている。
- 5 孤独・孤立対策に関する施策に関し、国と地方公共団体との調整を目的として、孤独・孤立対策地域協議会を設置する。
- 問題22 日本における自助・共助・公助等に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 新経済社会7ヵ年計画(1979年(昭和54年))は、自助努力や家庭及び社会の連帯の限界を踏まえ、公的福祉を最大限に拡充するとした。
- 2 21世紀福祉ビジョン(1994年(平成6年))は、地域社会を中心とする自助、社会保障による共助、企業による商助とが適切に組み合わされた重層的な福祉構造を実現するとした。
- 3 社会保障の在り方に関する懇談会の最終報告書(2006年(平成18年))は、自助を基本に、共助が補完し、これらでは対応できない状況に公助で対応するとした。
- 4 「地域包括ケア研究会報告書」(2009年(平成21年))は、介護保険制度を含む社会保険と社会福祉の2分野を公助の仕組みに位置づけた。
- 5 社会保障制度改革推進法(2012年(平成24年))は、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、国民が自立した生活を営むことができるよう、家族相互及び国民相互の助け合いの仕組みを通じてその実現を支援していくとした。
- (注) 「地域包括ケア研究会報告書」とは、平成20年度老人保健健康増進等事業「地域包括ケア研究会報告書~今後の検討のための論点整理~」(2009年(平成21年)5月22日)のことである。
- 問題23 「ロッシ(Rossi, P.H.)ら」による福祉サービスのプログラム評価における「成果」(アウトカム)の例として、次のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 サービスの利用者数
- 2 サービスの費用対効果
- 3 サービスの実施計画と実施された内容との適合性
- 4 サービスを受けた人々の生活の質(QOL)の向上
- 5 サービスの予算額
- (注) 「ロッシ(Rossi, P.H.)ら」とは、ロッシ(Rossi, P.H.)、フリーマン(Freeman, H.E.)、リプセィ(Lipsey, M.W.)のことである。
- 問題24 1990年(平成2年)の「福祉関係八法改正」に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 地域において必要な福祉サービスを総合的に提供されるように、社会福祉を目的とする事業の広範かつ計画的な実施に努めなければならないとされた。
- 2 地域福祉の推進に努める観点から、市町村地域福祉計画と都道府県地域福祉支援計画を策定することとされた。
- 3 市町村は、老人保健福祉計画、障害者計画、地方版エンゼルプラン(児童育成計画)をそれぞれ策定することとされた。
- 4 国、地方公共団体、社会福祉事業を経営する者は、社会福祉を目的とする事業の実施にあたり、地域に即した創意と工夫を行うこととされた。
- 5 社会福祉を目的とする事業を経営する者は、福祉サービスの利用者の意向を十分に尊重することとされた。
- (注) 「福祉関係八法改正」とは、「老人福祉法等の一部を改正する法律」のことである。
- 問題25 社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 1999年(平成11年)の国際労働機関(ILO)総会において、「社会的包摂」の実現がILOの活動の主要な目標として位置づけられた。
- 2 「1995年(平成7年)の社会保障制度審議会勧告」において、社会保障推進の原則の一つとして「包摂性」という概念が用いられた。
- 3 日本政府が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」の主要原則の一つに、「包摂性」がある。
- 4 セン(Sen, A.)が行った、与えられた財を活用する能力に注目する福祉の測定方法は「社会的包摂アプローチ」と呼ばれる。
- 5 欧州連合(EU)の「リスボン条約(2007)」を基盤とした「統合版(2008)」では、社会政策の章において、社会的排除との闘いを掲げている。
- (注)1 「1995年(平成7年)の社会保障制度審議会勧告」とは、総理府社会保障制度審議会「社会保障体制の再構築(勧告)~安心して暮らせる21世紀の社会をめざして~」(1995年(平成7年)7月4日)のことである。
- 2 「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」とは、内閣の持続可能な開発目標(SDGs)推進本部が2016年(平成28年)12月22日に決定した同名の文書のことである。
- 3 「リスボン条約(2007)」とは、2007年の「欧州連合条約及び欧州共同体設立条約を修正するリスボン条約」のことである。
- 4 「統合版(2008)」とは、2008年の「欧州連合条約と欧州連合の機能に関する条約の統合版」のことである。
- 問題26 労働者協同組合法による組合に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 地域における多様な労働需要に応じるための労働者派遣事業が実施できる。
- 2 議決権は出資額に応じて付与される。
- 3 総組合員の5分の4以上の数の組合員は、組合の行う事業に従事しなければならない。
- 4 設立には主たる所在地の都道府県による許認可が必要である。
- 5 組合と組合員との間の労働契約の締結は免除される。
- 問題27 国際人権規約に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 国際人権規約は、その前文で「すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準」であると位置づけている。
- 2 日本は、「自由権規約」への違反に関し、個人や集団が自由権規約人権委員会に通報できることを規定した「選択議定書」を批准している。
- 3 日本は、「社会権規約」のうち、公務員のストライキ権等の一部の規定については、これに拘束されない権利を留保している。
- 4 日本は、「社会権規約」のうち、中等教育及び高等教育における無償教育の漸進的な導入に関する規定に拘束されている。
- 5 「社会権規約」は、障害者に合理的配慮が提供されることを確保されるための適切な措置をとることを締約国に求めている。
- (注)1 「自由権規約」とは、国際人権規約の「市民的及び政治的権利に関する国際規約」(いわゆる「B規約」)のことである。
- 2 「社会権規約」とは、国際人権規約の「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」(いわゆる「A規約」)のことである。
- 3 「選択議定書」とは、国際人権規約の「市民的及び政治的権利に関する国際規約の選択議定書」(第一選択議定書)のことである。
社会保障
- 問題28 次の記述のうち、「社会保障と税の一体改革」において実施された一連の施策として、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 厚生年金保険の給付費に係る国庫負担が、3分の1から2分の1に恒久的に引き上げられた。
- 2 子ども手当制度が創設され、それに伴い児童手当制度が廃止された。
- 3 公的医療保険のうち被用者の医療保険が、健康保険に一元化された。
- 4 遺族基礎年金の支給対象が父子家庭に拡大された。
- 5 市町村とともに都道府県も国民健康保険の保険者となった。
- (注) 「社会保障と税の一体改革」とは、「社会保障・税一体改革大綱」(平成24年2月17日閣議決定)の方針に基づき、「社会保障制度改革推進法」(平成24年8月22日)を含む「社会保障・税一体改革関連法」等により進められた一連の改革のことである。
- 問題29 「令和5年度社会保障費用統計」(国立社会保障・人口問題研究所)による2023年度(令和5年度)の社会保障給付費に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 1 総額は、前年度より増えている。
- 2 対国内総生産比は、40%を超えている。
- 3 部門別(「医療」、「年金」、「福祉その他」)の構成割合をみると、最も大きな割合を占めるのは「医療」である。
- 4 機能別(「高齢」、「保健医療」、「家族」、「失業」など)の構成割合をみると、「家族」の割合は1割に満たない。
- 5 総額は、2023年度(令和5年度)の国の一般会計歳出予算の総額よりも小さい。
- 問題30 社会保険の保険料に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 労働者災害補償保険の保険料は、特別加入者については全額が免除となる。
- 2 雇用保険の保険料率は、事業主の負担分の方が労働者の負担分よりも大きい。
- 3 生活保護受給者による介護保険の保険料負担分は、介護扶助に加算される。
- 4 協会けんぽ(全国健康保険協会管掌健康保険)の保険料率は全国一律に設定されている。
- 5 介護休業期間中は、厚生年金保険の保険料負担が労使ともに免除される。
- 問題31 労働保険の適用に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 労働者のうち昼間学生には、労働者災害補償保険が適用されない。
- 2 派遣労働者については、派遣先が労働者災害補償保険の適用事業となる。
- 3 事業主が労災保険料を滞納する間は、労働者災害補償保険の給付は行われない。
- 4 雇用保険が適用される被保険者の年齢には、上限が設けられていない。
- 5 従業員を使用しない個人事業主は、雇用保険の被保険者となる。
- 問題32 日本の公的医療保険の給付に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 海外旅行中の傷病で現地の医療機関で受診した場合、特別療養費が支給される。
- 2 高額療養費の自己負担限度額は、被保険者の所得などに応じて設定されている。
- 3 傷病手当金は、被扶養者の人数に応じて加算される。
- 4 出産手当金は、被扶養者が出産したときに支給される。
- 5 健康保険において、出産育児一時金と家族出産育児一時金とは支給額が異なる。
- 問題33 事例を読んで、社会保険の保険料に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(21歳、学生)は、両親であるBさん(50歳)とCさん(52歳)と3人で暮らしている。Aさんはアルバイトとして働いている。Bさんは、民間企業の正社員として働いており厚生年金保険の被保険者である。Cさんは就労経験がなく、Bさんの収入で生活しているので、申告書を提出している。
- 1 Bさんの年収によっては、Aさんは国民年金保険料の学生納付特例制度を利用できない。
- 2 Bさんは、国民年金保険料と厚生年金保険料の両方を納付する必要がある。
- 3 Bさんの介護保険料は、健康保険の保険料と一体的に徴収されている。
- 4 Cさんは、自ら介護保険料を納付する必要がある。
- 5 Cさんは、国民健康保険の保険料(税)を納付する必要がある。
- 問題34 2000年(平成12年)以降の公的年金の制度改正に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 20歳以上の学生を国民年金の強制加入とした。
- 2 国民年金に障害基礎年金制度が創設された。
- 3 厚生年金保険において、離婚時の年金分割制度を導入した。
- 4 年金額の改定の仕組みとして、物価スライド制を導入した。
- 5 国民年金に第3号被保険者を設けた。
- 問題35 事例を読んで、労働保険の給付等に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(35歳)は、職場で嫌がらせを受けたことで適応障害を生じ、業務災害の認定を受けた。労災病院で治療を受けながら就業を続けていたが、嫌がらせが止まないため15年間勤続した会社を退職した。次の仕事を探す気がなかなか起きなかったが、無収入の状態が続くことに不安を感じ、雇用保険被保険者離職票を持って公共職業安定所(ハローワーク)に赴き、職業紹介を受けることにした。
- 1 Aさんの療養補償給付については、療養の費用が支給される。
- 2 Aさんが退職したことによって、療養補償給付の受給権は消滅する。
- 3 Aさんに適用される基本手当の所定給付日数に、離職理由は関係しない。
- 4 Aさんは、求職の申込みをしなくても基本手当の支給を受けることができる。
- 5 Aさんが、正当な理由なく紹介された職業に就くことを拒むと、基本手当は1か月間支給されない。
- 問題36 事例を読んで、Aさんの家族に適用される社会保障制度に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
5年前に夫と死別したAさん(40歳)は、遺族基礎年金を受給しながら中学生の子どもBさんと2人で暮らしていたが、会社員のCさんと再婚し3人で一緒に暮らすようになった。Cさんは健康保険組合の被保険者である。AさんとBさんはCさんに生計を維持されるようになったが、CさんとBさんは養子縁組をする予定はない。
- 1 再婚前に、Aさんは児童扶養手当の支給を受けることができた。
- 2 再婚前に、Aさんは寡婦年金の支給を受けることができた。
- 3 再婚後も、Aさんは引き続き遺族基礎年金の支給を受けることができる。
- 4 再婚後は、AさんとBさんはCさんの健康保険の被扶養者になることができる。
- 5 再婚後は、AさんではなくCさんが児童手当の支給を受けることになる。
権利擁護を支える法制度
- 問題37 民法の婚姻にかかる規定及び解釈に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 未成年者は、親権者の同意がなければ婚姻できない。
- 2 成年被後見人は、成年後見人の同意がなければ婚姻できない。
- 3 夫婦は同居しなければならない。
- 4 離婚は裁判によらなければならない。
- 5 内縁の夫婦が内縁関係を解消する場合、財産分与を請求することはできない。
- 問題38 事例を読んで、次のうち、事件当時にAさんに備わっていたか否かが問われる能力として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(15歳)は、口論の末、Bさんを殴ってしまい、Bさんにけがを負わせてしまった。Bさんは、Aさんに対し、治療費を請求することを考えている。
- 1 行為能力
- 2 事理弁識能力
- 3 意思能力
- 4 権利能力
- 5 責任能力
- 問題39 次のうち、介護保険制度において行政行為に当たるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
- 1 行政直営の地域包括支援センター職員による介護保険制度に関する教示
- 2 行政直営の地域包括支援センター職員による介護予防ケアプランの作成
- 3 指定介護サービス事業者に対する改善勧告
- 4 介護保険審査会への審査請求
- 5 市町村による要介護認定
- 問題40 事例におけるAさんとBさんの会話を読んで、〔甲〕に入る文章として、次のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん 「私は、将来に備えて、任意後見制度の利用を検討しているんだ」
Bさん 「それはいいことだね。任意後見制度は〔甲〕と聞いているよ」
Aさん 「それは安心だね」
- 1 いつでも任意後見契約の効力を生じさせることができる
- 2 家庭裁判所が任意後見人を選任する
- 3 任意後見人が家庭裁判所から直接監督を受ける
- 4 本人が希望すれば、公正証書で任意後見契約を締結することもできる
- 5 任意後見契約の効力が生じる場合には必ず任意後見監督人が選任される
- 問題41 次のうち、「成年後見関係事件の概況(令和6年1月~12月)」(最高裁判所事務総局家庭局)に示された「成年後見関係事件」の申立人のうち最も多い者として、正しいものを1つ選びなさい。
- 1 市区町村長
- 2 本人
- 3 本人の子
- 4 本人の兄弟姉妹
- 5 本人の任意後見人
- (注) 「成年後見関係事件」とは、後見開始、保佐開始、補助開始及び任意後見監督人選任事件のことである。
- 問題42 事例を読んで、Aさんの日常生活自立支援事業の利用に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
有料老人ホームで暮らす軽度の認知症のあるAさん(80歳代)は、最近、自ら金銭管理をすることが困難となってきた。有料老人ホームの職員の助言により、Aさんは社会福祉協議会が実施する日常生活自立支援事業の利用を検討している。
- 1 Aさんの判断能力の確認には、医師の鑑定書が不可欠である。
- 2 Aさんの本事業における支援計画は、社会福祉協議会の生活支援員が作成する。
- 3 Aさんの本事業における支援計画に基づく日常的金銭管理は、有料老人ホームの職員に委託できる。
- 4 Aさん本人からの申出がなければ、本事業の支援計画を見直すことはできない。
- 5 Aさんに対する本事業における支援は、Aさん本人から代理権を授与されたうえで、代理による援助を行うことができる。
地域福祉と包括的支援体制
- 問題43 国内外のセツルメントの歴史に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 バーネット(Barnett, S.)がトインビー・ホール(ロンドン)を設立した当初、主に活動したのは外部から移り住んだ大学の卒業生達であった。
- 2 アダムス(Addams, J.)がハル・ハウス(シカゴ)を設立した当初、ヨーロッパからの移民が集住する地域で学習機会提供を含む様々な支援活動が展開された。
- 3 岡山博愛会は、社会階層の高い住民の割合が大きい地域の中で、排除された人々が気軽に立ち寄り交流する場を提供した。
- 4 キングスレー館は、1924年(大正13年)の関東大震災を契機として、東京帝国大学セツルメントの関係者によって設立された。
- 5 我が国の隣保事業は、明治後期に同和対策事業として、政府による公設セツルメントとして始まった。
- 問題44 地域福祉の動向に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 1 2023年(令和5年)施行の「改正個人情報保護法」では、多機関連携を推進するため、地方公共団体ごとに個人情報保護条例を制定し、情報共有ルールを明確にすることが規定された。
- 2 2024年(令和6年)の「民生委員・児童委員の選任要件に関する検討会」により、居住要件が撤廃されることになった。
- 3 2024年(令和6年)に改訂された「農福連携等推進ビジョン」では、障害者の就労に特化した福祉農園の普及・拡大を提言した。
- 4 2025年(令和7年)に公表された「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方に関するとりまとめ」では、中山間・人口減少地域での高齢者の集住促進を提言した。
- 5 2025年(令和7年)に公表された「『地域共生社会の在り方検討会議』中間とりまとめ」では、身寄りのない高齢者に対する死後事務支援などを提供することができる事業を社会福祉事業として位置づけることとした。
- (注) 「改正個人情報保護法」とは、2021年(令和3年)に改正された「個人情報の保護に関する法律」のことである。
- 問題45 地域社会に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 中山間地域とは、住宅地と山間地の中間地域のことである。
- 2 限界集落とは、75歳以上の人口が50%以上の地域のことである。
- 3 消滅可能性自治体とは、2010年(平成22年)から30年間に0歳から17歳の児童が半数以下に減少する自治体のことである。
- 4 公共交通の空白地域とは、過疎地域において、一定の距離の範囲内に駅やバス停がない地域のことである。
- 5 食料品アクセス困難人口とは、店舗まで500m以上かつ自動車の利用が困難な65歳以上の高齢者の人口のことである。
- 問題46 事例を読んで、多文化共生ソーシャルワークの実践を進めるためにAコミュニティソーシャルワーカー(社会福祉士)が日本における外国人を取り巻く制度や動向について調べたことのうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
B国出身のCさん(23歳、男性)は、農業関係の第1号技能実習生として半年前から日本で働いている。ある時、D市社会福祉協議会のフードパントリーにCさんが食べ物をもらいたいと来所し、Aが話を聴いたところ、今までの時間外労働の賃金が支払われておらず、困っているということだった。Aは、Cさんの了解を得て労働局の総合労働相談窓口に同行して支援を行うとともに、多文化共生に向けたソーシャルワーク実践として、地域住民が技能実習生を取り巻く制度や動向について知ることができる勉強会を開催することとし、調査した。
- 1 実習実施者に対する監督指導における主な違反事項(2023年(令和5年))として最も多かったのは、賃金の支払である。
- 2 第1号技能実習生には、労働基準法が適用されない。
- 3 技能実習生の国籍別構成(2023年度(令和5年度))で最も多い国籍はインドネシアである。
- 4 特定技能の在留資格をもつ者は、所属機関との契約を期間途中で解除し、異なる機関と新たな雇用契約を結ぶことができない。
- 5 今後、技能実習制度は育成就労制度へ移行することになっている。
- 問題47 事例を読んで、次の記述のうち、A自治体職員の対応として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
Aは、住民に対するニーズ調査から災害時の福祉支援の必要性が浮き彫りになったことから、災害時の福祉支援体制を強化するために、従来、バラバラであった周辺の自治体との連携の強化を含め、現在の重層的支援体制整備事業の実施体制を見直すこととした。
- 1 災害対策会議と重層的支援会議のメンバーが重複するため、時間を切り分けて同日に実施することとした。
- 2 災害時における避難行動要支援者への福祉支援を強化するため、アウトリーチ等を通じた継続的支援事業を発災時に実施する仕組みに変更した。
- 3 災害に備えて、福祉支援の必要性が高いケースに関しては、速やかに諮るため、支援会議を随時開催とし、定例開催と同様に本人同意がなくても行うこととした。
- 4 重層的支援体制整備事業実施計画は、各種福祉計画の上位計画であるため、自治体の地域防災計画の内容を含めて、見直すことにした。
- 5 災害対策は広域的な対応が重要であるため、重層的支援体制整備事業の実施主体を複数の市町村で構成される広域連合に変更することとした。
- 問題48 生活困窮者自立支援法に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
- 1 生活困窮者に対する自立の支援は、生活困窮者の資産及び収入の状況、健康状態、地域社会からの孤立の状況に応じて、包括的かつ早期に行わなければならないとしている。
- 2 生活困窮者家計改善支援事業は、被保護者を対象とすることはできないとしている。
- 3 福祉事務所設置自治体は、居住支援法人が行う業務や関連施策との連携を図るよう努めるものとしている。
- 4 福祉事務所設置自治体は、生活困窮者就労準備支援事業を実施しなければならないとしている。
- 5 福祉事務所設置自治体は、支援会議の開催、地域住民相互の交流を行う拠点との連携や訪問等により、生活困窮者の状況を把握するよう努めるものとしている。
- 問題49 地域福祉における支援・配慮を要する者に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 1 子ども・若者育成支援推進法に基づくヤングケアラーとは、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる18歳未満の者をいう。
- 2 「困難女性支援法」における困難な問題を抱える女性とは、犯罪等により害を被った女性及びその家族又は遺族をいう。
- 3 「住宅セーフティネット法」における住宅確保要配慮者とは、生活困窮者自立支援制度による住居確保給付金の支給対象にならない者をいう。
- 4 災害対策基本法における避難行動要支援者とは、都道府県が作成する避難行動要支援者名簿への登載を希望する者をいう。
- 5 「ひきこもり支援ハンドブック」におけるひきこもり支援対象者とは、社会的に孤立し、孤独を感じている状態にある人や、様々な生きづらさを抱えている状態の人をいう。
- (注)1 「困難女性支援法」とは、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」のことである。
- 2 「住宅セーフティネット法」とは、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」のことである。
- 3 「ひきこもり支援ハンドブック」とは、厚生労働省社会福祉推進事業「ひきこもり支援にかかる支援マニュアルの策定に向けた調査研究事業」の成果物であり、2025年(令和7年)に発出された「ひきこもり支援ハンドブック~寄り添うための羅針盤~」のことである。
- 問題50 事例を読んで、次のうち、総合相談窓口のA相談員(社会福祉士)が他機関とともに地域生活支援を検討するために、考えられる会議体として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
B市では、総合相談窓口を行政直営で運営している。ある時、地域住民から総合相談窓口に対して、近所の家が庭にごみを溜{た}めており、異臭がするので撤去してほしいという相談が入った。Aが当該地区の民生委員に連絡すると、以前は高齢の母親と60歳代前半の息子Cさんが暮らしていたが、去年、母親が認知症グループホームに入居してからは訪問する機会がなかったとのことだった。Cさんについては、子どもの頃は養護学校に通っていたらしいが、詳しくはわからず、またCさんには妹がおり、母親の入居手続きを行う際、Cさんには一切関わりたくないと言っていたことが分かった。そこでAは、Cさん宅を訪問し、最初は会うこともできなかったが、次第に言葉を交わすようになり、ごみを片付けたいが体調が悪くお金もないので悩んでいることが分かり、Cさんの同意は得られていないが、関係者による情報共有や支援体制構築に向けた会議の開催を検討することとした。
- 1 行政相談委員法に基づく行政相談懇談会
- 2 生活困窮者自立支援法に基づく支援会議
- 3 「障害者総合支援法」に基づく地域連携推進会議
- 4 社会福祉法に基づく支援会議
- 5 社会福祉法に基づく重層的支援会議
- (注) 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
- 問題51 事例を読んで、次のうち、A市の地域包括支援センターのB社会福祉士が連携すべき相手として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
Bは、民生委員から一人暮らしのCさん(70歳、男性)に関する相談を受けた。Cさんに結婚歴はなく、65歳の時にA市に転入し、警備会社で働いていたが、69歳の時に脳梗塞を発症して退職し、老齢厚生年金で生活している。右半身に不全感が残っており、文字を書くことに不自由さがあるが、生活に支障はない。
先日、民生委員が高齢者実態調査のために訪問した際、Cさんが住む民間賃貸住宅は以前から建て替えをすることが決まっており、立ち退きを求められていたが、周辺地域の家賃が高騰しており、引っ越し手続きや保証人等をどうしたらよいか分からないとの相談があった。
- 1 居住支援法人の担当者
- 2 生活支援体制整備事業の担当者
- 3 消費生活センターの担当者
- 4 日常生活自立支援事業の担当者
- 5 生活困窮者住居確保給付金の担当者
障害者福祉
- 問題52 障害者福祉の理念などに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 バンク-ミケルセン(Bank-Mikkelsen, N.)は、ノーマライゼーションの理念に適合しているか否かの観点から、福祉サービスの質を評価する手段として「PASS」を開発した。
- 2 ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)は、デンマークにおいてノーマライゼーションの理念に基づく知的障害者福祉法の制定に尽力した。
- 3 ニィリエ(Nirje, B.)は、知的障害者に一日のノーマルなリズムを提供する観点から、ノーマライゼーションの8つの原則を示した。
- 4 ソロモン(Solomon, B.)は、カリフォルニアでの身体障害者の自立生活運動のリーダーとなり、障害者の生活に大きな影響を与えた。
- 5 ロバーツ(Roberts, E.)は、カナダで生まれたセルフアドボカシー団体であるピープルファーストの活動に尽力した。
- 問題53 障害者に関する施策の展開について、次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 身体障害者福祉法が制定された際(1949年(昭和24年))に、当該法による身体障害児を含む身体障害者に対する福祉サービスの提供が始まった。
- 2 身体障害者雇用促進法が「障害者雇用促進法」に改正、改称された際(1987年(昭和62年))に、知的障害者が法定雇用率の算定基礎に追加された。
- 3 心身障害者対策基本法が障害者基本法に改正、改称された際(1993年(平成5年))に、精神障害には発達障害が含まれることが明確にされた。
- 4 精神保健法が「精神保健福祉法」に改正、改称された際(1995年(平成7年))に、精神障害者保健福祉手帳の制度が法定された。
- 5 障害者自立支援法が「障害者総合支援法」に改正、改称された際(2012年(平成24年))に、身体、知的、精神の3障害に共通の自立支援給付の制度が創設された。
- (注)1 「障害者雇用促進法」とは、「障害者の雇用の促進等に関する法律」のことである。
- 2 「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
- 3 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
- 問題54 「医療的ケア児支援法」に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 この法律の目的には、医療的ケア児の健やかな成長とその家族の離職の防止が含まれている。
- 2 この法律における医療的ケア児とは、恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠である者のうち、15歳未満の児童をいう。
- 3 この法律における医療的ケア児にかかる医療費については、この法律に基づき公費による負担が行われる。
- 4 この法律において、保育所・学校の設置者は、保育所・学校において医療的ケア児が専門的なケア等を受けられるように、保護者の付き添いを求めないことと規定している。
- 5 医療的ケア児支援センターは、医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務に従事する者に対し、医療的ケアについての情報の提供及び研修を行う。
- (注) 「医療的ケア児支援法」とは、「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」のことである。
- 問題55 「障害者虐待防止法」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 この法律において、障害者虐待は、障害者福祉施設従事者による障害者虐待及び使用者による障害者虐待の2つをいう。
- 2 この法律の対象となる障害者は、身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害者を含む)であって、障害者手帳を保持している者と定めている。
- 3 この法律において、精神科病院の業務従事者は、障害者福祉施設従事者に含まれるものとされている。
- 4 この法律において、使用者は、障害者を雇用する事業主をいい、事業の経営担当者等はこれに含まれないものとされている。
- 5 この法律において、使用者による障害者虐待には、雇用されている障害者に対する他の従業員の差別的言動を使用者が放置することも含まれる。
- (注) 「障害者虐待防止法」とは、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
- 問題56 視覚障害のあるAさんは、出張に際して用務地に近いホテルを予約した。用務が終わり、ホテルにチェックインしようとしたところ、チェックインは、備え付けのタブレット端末で行うよう言われた。しかし、視覚障害のあるAさんは、タッチパネル式のタブレット端末を利用することができずに困ってしまった。
次の記述のうち、視覚障害者がホテルを利用できるよう、予めの準備も含め、ホテルが法令に基づき行うことが求められる対応として、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 ホテルが導入したタッチパネル式のチェックインシステムは、「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」が求めるユニバーサルなシステムに合致しないので、撤去する。
- 2 「バリアフリー法」に基づき定められた建築物移動等円滑化基準に従い、視覚障害者が使用できる点字ディスプレイを用いたチェックインシステムを導入する。
- 3 タブレット端末でのチェックイン以外のチェックイン方法を合理的配慮の提供として利用できるようにしておく。
- 4 タッチパネル式のチェックインシステムを利用できない者に対しては、その旨の事前連絡を必須として求める。
- 5 視覚障害を含む障害のある利用者への適切なサービス提供のために、従業員向けの研修に努める。
- (注)1 「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」とは、「障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律」のことである。
- 2 「バリアフリー法」とは、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」のことである。
- 問題57 事例を読んで、次のうち、B市のC担当者(社会福祉士)がDさんに利用を助言する機関又は事業所として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Dさんは、軽度知的障害のある男性で、療育手帳を所持している。特別支援学校を卒業してすぐに障害者雇用に理解のある地元のスーパーに一般就労で就職し、3か月が経過したが、最近仕事を休んだり、遅刻したりすることが増えている。Dさんは真面目に仕事を続けたいと思っているが、慣れない環境でのストレスから、深夜までゲームに没頭して仕事に行けなくなったり、遅刻したりしてしまうことのほか、間食の摂り過ぎによって体重が増加したり、金銭管理がルーズになってしまったりなどの問題も抱え、生活面でのサポートも必要とするようになってきている。Dさんと二人暮らしの母親は、フルタイムで働いておりDさんのサポートを十分にできないため、B市の相談窓口に相談した。対応したCは、Dさんが利用できる機関又は事業所について助言した。
- 1 公共職業安定所(ハローワーク)
- 2 地域障害者職業センター
- 3 就労定着支援事業を行う事業所
- 4 障害者就業・生活支援センター
- 5 就労継続支援A型事業を行う事業所
刑事司法と福祉
- 問題58 刑法上の刑罰に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 1 付加刑として罰金、科料及び没収の3種が定められている。
- 2 有期拘禁刑は、1年以上20年以下の期間と定められている。
- 3 拘禁刑は、刑事施設に拘置して所定の作業を行わせると定められている。
- 4 罰金の金額は、1万円以上とされる。
- 5 罰金を完納することができない者は、所定の期間、協力雇用主の下での労働を義務づけられる。
- 問題59 事例を読んで、次のうち、この中間決定を表す用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
少年のAさん(16歳)は、窃盗を行ったことで家庭裁判所の審判に付された。ただ、家庭裁判所の裁判官は、最終的な判断を出す前に、Aさんに自宅での生活を送らせながら、要保護性の変化を見ていくための中間決定を行った。そこで、3か月間ほど、Aさんは、家庭裁判所調査官と定期的に面接をし、また遵守事項として定められた社会奉仕活動にもきちんと参加した。最終的に、家庭裁判所の裁判官は、Aさんの要保護性が既に十分解消されているとして、不処分決定を行った。
- 1 保護処分
- 2 観護処遇
- 3 試験観察
- 4 補導援護
- 5 改善指導
- 問題60 事例を読んで、更生保護法におけるAさんの生活環境の調整に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
刑務所で受刑中であるAさん(80歳)は、生活環境の調整が進められており、釈放後は引受人の長男のもとに帰住することが決まっているが、認知症が進み介護が必要な状態になりつつある。
- 1 Aさんの生活環境の調整は、社会復帰調整官が担当している。
- 2 Aさんは、特別調整の対象者である。
- 3 Aさんの帰住予定地を管轄する保護観察所は、当該地域の地域生活定着支援センターに福祉サービスの調整を依頼することができる。
- 4 Aさんの生活環境の調整を保護司が担当することはない。
- 5 Aさんの生活環境の調整の状況は、地方検察庁に通知される。
- 問題61 更生保護の活動に関与する個人、団体等に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 保護司は、非常勤の地方公務員である。
- 2 BBS会は、青年のボランティア団体である。
- 3 更生保護女性会の活動は、犯罪をした男性や非行のある男子少年は対象としない。
- 4 協力雇用主になるには、現に保護観察対象者を雇用していなければならない。
- 5 地域生活定着支援センターは、地域生活定着促進事業に基づき、すべての都道府県に設置されている。
- 問題62 「医療観察法」及び医療観察制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 1 医療観察制度の対象は、病気を理由に刑の執行停止を受けて刑務所を釈放された者である。
- 2 社会復帰調整官は、地方更生保護委員会に配置される。
- 3 「医療観察法」の目的は、地域社会において刑罰を執行することにある。
- 4 「医療観察法」に基づく「入院をさせる旨の決定」は医療機関が行う。
- 5 「医療観察法」において、入院によらない医療を行う期間中は、精神保健観察に付することとされている。
- (注) 「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
- 問題63 事例を読んで、次のうち、Aさんが利用できる制度として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(55歳)は、放火の被害に遭い、ケガはなかったものの自宅が全焼した。Aさんは、加害者の受刑中の処遇状況を知りたいと考えている。また、加害者の仮釈放の審理が行われる場合には、審理する機関に対して仮釈放に対する自身の考えを伝えたいと思っている。
- 1 被害者等通知制度
- 2 検察審査会に対する審査申立制度
- 3 国選被害者参加弁護士制度
- 4 被害者参加制度
- 5 意見等聴取制度
ソーシャルワークの基盤と専門職
- 問題64 次のうち、社会福祉士及び介護福祉士法における社会福祉士の義務等について、その違反に対し行政処分が規定されているものとして、正しいものを2つ選びなさい。
- 1 誠実義務
- 2 信用失墜行為の禁止
- 3 秘密保持義務
- 4 連携
- 5 資質向上の責務
- 問題65 次の記述のうち、社会福祉士及び介護福祉士法の制定にかかる福祉関係三審議会合同企画分科会の意見具申の内容に関するものとして、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 ボランティアの振興は不可欠なものであるが、資格の法制化が、それを阻害するものであってはならないとした。
- 2 専門職のあり方では職務の標準化より専門職化を重視し、スペシャリスト、専門職者(上級ソーシャルワーカー、中級ソーシャルワーカー)、準専門職者に区分した。
- 3 社会福祉職員の量質両面での充実を図るため、公私の社会福祉専門職者を包括的に捉える専門職として社会福祉士(仮称)制度を提言し、処遇改善を図ろうとした。
- 4 社会福祉事業従事者が専門的な教育・訓練を受け、利用者に充分な処遇を行い、またそのための適切な従事者の確保と、職務にふさわしい社会的な地位と処遇の確立が急がれる、とした。
- 5 高齢化と福祉ニードへの専門的な対応、国際化と福祉専門家の養成、シルバーサービスの動向と資格制度の必要性に鑑み、法律に基づく資格制度の導入が必要であるとした。
- 問題66 事例を読んで、次のうち、B現業員(社会福祉士)の発言の背景にある理論を提唱した人物として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
福祉事務所で生活保護担当のA現業員(社会福祉士)は、保護受給中のCさん(35歳)の就職活動をどう進めればよいか悩んでいる。うつ状態で半年前に退職し療養中だったが、今回の受診で主治医から軽労働可の診断が出た。「本人も速やかに再就職して経済的に自立したいと言っている」と先輩のBに相談した。Bは「福祉事務所の役割や生活保護の趣旨と制度の活用をCさんと共有し、Cさんが援助過程の各段階を意識しながら、仕事、収入、人間関係、療養といった問題への取り組み方を、Cさん自身が徐々に決めることができるよう働きかけてはどうか」と助言した。
- 1 ハーン(Hearn, G.)
- 2 スモーリー(Smalley, R.)
- 3 シポリン(Siporin, M.)
- 4 ヤングハズバンド(Younghusband, E.)
- 5 ゴールドシュタイン(Goldstein, H.)
- 問題67 次の記述のうち、多文化ソーシャルワーク(Multicultural Social Work)について著したスー(Sue, D.W.)による言説として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 文化的コンピテンス(Cultural Competence)を「ソーシャルワーカーの最適な発達を最大限に促したり、そのための環境を創出する教育的能力」と捉えた。
- 2 マイクロアグレッション(Microaggression)を「不特定多数の者に対して突発的に行う、根拠なき侮蔑行為」と捉えた。
- 3 文化(Culture)を「歴史の中で、人々が、行い、信じ、大切にし、そして享受するために学んだすべてのこと」と捉えた。
- 4 バイカルチュラリズム(Biculturalism)を「二つの異なる文化圏で誕生したアメリカ社会が人々の生活を拘束していること」と捉えた。
- 5 人種/民族の曖昧さ(Racial/Ethnic Ambiguity)を「多文化社会での暮らしや雑婚により、自身の人種・民族的なアイデンティティが曖昧さの中で失われること」と捉えた。
- 問題68 事例を読んで、次のうち、利用者の自立を支援する観点から、両親へのこの段階での応答として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
就労継続支援事業所のA生活支援員(社会福祉士)のところに、発達障害があるBさん(19歳)の両親が相談に訪れた。話によると、Bさんは他人に関心がなく、集団行動も苦手であったが、2か月前に通所サービスの利用を始めて、他の利用者さんの話を聞いたようで「一人暮らしをしたい。みんな毎日楽しいと言っている」と羨んでいる。人付き合いが苦手なBさんは、帰宅後は一人ゲームに没頭するなど生活がパターン化しており、「自分の身の回りのことを自分でできていないのだから難しい」と諭すと苛立ってかんしゃくを起こす。いずれは自立してほしいと思うが、通所を始めたばかりであり、どうすればよいか悩んでいるとのことであった。
- 1 「一人暮らしは難しいという現実にBさんが直面できるようにしましょう」
- 2 「Bさんができることや好きなこともお話していただけますか」
- 3 「現実には、Bさんは将来、一人で生活することは難しいと思うのですが」
- 4 「Bさんがかんしゃくを起こした時にはどのように対応されていますか」
- 5 「Bさんの生い立ちについて聞かせてもらえますか」
- 問題69 次のうち、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」で事業主への努力義務に定められているものとして、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 各事業主による取組状況の公表
- 2 就業環境に関する相談体制の整備
- 3 研修の実施
- 4 地域住民との連携
- 5 他の事業主との連携
ソーシャルワークの理論と方法
- 問題70 事例を読んで、相談支援事業所のB相談支援専門員(社会福祉士)がCさんへの再アセスメントで行うことに関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
Cさん(27歳、男性)は、19歳で統合失調症を発症し2か月入院した。退院後は、デイケアやグループホームを活用して生活訓練を行ってきた。2年前からは、日中は週5日間、就労継続支援A型事業所で、清掃作業とチラシの折り込み作業を行っている。現在は症状も安定し、服薬管理も問題なく、事業所の給料と年金で一人暮らしをしている。Cさんは、引き続き、相談支援計画を作成しているBに「A型事業所の職員を見ていて、正社員の仕事に就きたいと思うようになった」と相談してきた。
- 1 ピアスタッフとしてA型事業所で働くことの意思の有無を確認する。
- 2 正社員での就労に向けた課題を確認する。
- 3 A型事業所で働くメンバーにCさんの転職の可能性を確認する。
- 4 正社員での就労に向けた具体的な手段と手続きを決めて、Cさんに確認する。
- 5 就労意欲の高まりと、現実認識の程度を確認する。
- 問題71 ハートマン(Hartman, A.)によって開発されたエコマップに関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 クライエントを含む生態系システムとその境界を可視化することができる。
- 2 介入前後の変化を確認するツールとして活用できる。
- 3 関係性を強く示す線は、破線で記すことで関係性の濃淡を視覚的に捉えられる。
- 4 クライエントの状態をいくつかの典型例に分類することで、クライエントのニーズを把握できる。
- 5 これまでの複雑な家族ダイナミクスの展開を理解することができる。
- 問題72 事例を読んで、A病院の医療福祉相談室でソーシャルワーク実習中のBが、急性硬膜下血腫と診断されたクライエントのCさん(32歳)とDソーシャルワーカーの面接に同席した日の実習記録の形式として、次のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
〈8月31日実習記録〉
外来の看護師から「医師に入院・手術を要すると言われたCさんがお金がないと繰り返すので、相談に乗ってほしい」と連絡があった。10分後にCさんが来室。建設現場での作業中に転倒し、その後、頭痛が続くので受診したという。CさんはDに「金がないと治療できない。入院したら仕事もろくにできない。どうしろっていうんだ」と声を荒げた。Dは、深くうなずきながら傾聴し、Cさんの気持ちを受け止めた上で、仕事中のけがは労働者災害補償制度が適用されるなどの説明をしていた。
- 1 インターライ方式
- 2 SOAP
- 3 過程叙述体
- 4 DAP
- 5 要約体
- 問題73 事例を読んで、次の記述のうち、特別養護老人ホームのB生活相談員(社会福祉士)が行う支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Aさん(80歳、女性、要介護4)は、半年前に特別養護老人ホームに入居した。脳梗塞の後遺症により左半身に麻痺があり、アルツハイマー型認知症と診断されている。1年前に長男を亡くし、麻痺で身体が思うように動かず、長男の看病を十分にできなかったことを今でも悔やんでは涙ぐんでいる。Aさんは若い頃は生け花の師範として活動しており、居室には作品の写真が飾ってある。ある日、AさんはBに「施設の入口にお花を飾ったら華やかになるわよ。私も昔は、三ツ星ホテルのロビーに花を生けていたのよ」と話した。
- 1 「それでは、職員で花を飾るようにしましょう」と答える。
- 2 長男の話を始めたときには、悲しみに暮れないように意図的に別の話題に変える。
- 3 施設内の別の余暇活動に誘い、楽しみを見つけられるよう励ます。
- 4 Aさんに「ホテルで花を生けていた時のことを聞かせてください」と問いかける。
- 5 「入口をいつも生け花で飾るのは手間や時間がかかるので、どうしましょう」と尋ねる。
- 問題74 次の記述のうち、ボルクマン(Borkman, T.)によるセルフヘルプ・グループの「体験的知識」(Experiential Knowledge)と「専門的知識」(Professional Knowledge)に関する説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 「専門的知識」では、理論的、標準化された方法やエビデンスよりも実践的であることに価値が置かれている。
- 2 「専門的知識」は、メンバーが行動することを通して学び、変化することで培われる。
- 3 「体験的知識」では、自分の感情的側面や自己評価が加味されている。
- 4 「専門的知識」では、“今、ここ”での具体的な行動と次の観察可能な結果が重視される。
- 5 「体験的知識」と「専門的知識」は、相互排他的である。
- 問題75 事例を読んで、次の記述のうち、A生活支援員(社会福祉士)が行う支援として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
宿泊型自立訓練施設で出会ったBさん(26歳、女性)とCさん(28歳、男性)は、ともに軽度の知的障害がある。2年間の交際をしており、親元を離れて生活したいと思い、3か月前からアパートで一緒に暮らし始めた。二人は結婚を考えているが、Bさんは「親には勝手にすればと言われた。生活費や家事の分担が心配だし、子どもが生まれたら子育てできるのか不安」、Cさんは「親の理解が得られない」と話している。Bさんの親は無関心であり、Cさんの親は結婚することには慎重であることから、親の狭間で二人に迷いが出てきたため、以前からかかわりのあるAに相談に来た。
- 1 親たちと本人たちの意見をいずれも尊重できるように話し合いの場をもつ。
- 2 本人たちの意思表明を支援するため、生活能力や経済状況をアセスメントし、将来設計の選択肢を整理する。
- 3 出産や子育てについて考えるのは時期尚早であるため、結婚後に改めて話しましょうと伝える。
- 4 親の支援がなくても生活や育児ができるようにサービスやサポートの調整をする。
- 5 本人たちが現実吟味をして他の選択肢を考えられるよう支援する。
- 問題76 次のうち、ピンカス(Pincus, A.)とミナハン(Minahan, A.)の提示した「ターゲットシステム」に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 変化をもたらすために働く人や機関
- 2 ソーシャルワークの支援や利益を享受する人々
- 3 目標達成に向けて協働する人々
- 4 機能不全状態にある社会制度や人々
- 5 目標を達成するために変化を必要とする人々
- 問題77 次の記述のうち、ジャーメイン(Germain, C.)とギッターマン(Gitterman, A.)が提唱したライフモデルにおける「適応」(adaptation)に関するものとして、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 環境を変えることにより、個人の特性やニーズに合致する。
- 2 個人の能力と環境条件が拮抗{きっこう}することによって、均衡が保たれる。
- 3 個人と環境が相互に影響し合うことで、バランスのとれた支援関係を築く継続的なプロセスである。
- 4 人々と環境との関係の中で、個人が能力を発揮することによって適応が確保される。
- 5 個人はニーズに合わせるために環境を変え、自らもその変化に適合させる。
- 問題78 事例を読んで、ひきこもり地域支援センターのA相談員(社会福祉士)の支援の内容に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Bさん(30歳、男性)は、2年前に人間関係に悩み仕事を辞めて以来、ひきこもるようになった。現在は、深夜にコンビニや散歩に外出する程度である。半年前からAが支援するようになり、月2回の訪問と月1回のケース会議を実施している。支援開始から3か月間は、Bさんの表情や会話量は増えていたが、最近は訪問日延期の申し出が多くなっている。先日、Bさんの母親から「部屋にこもる時間が多くなり心配です」と電話相談があったため、母親と個別面談を行った。
- 1 AがBさんを訪問して話ができるように母親に依頼する。
- 2 母親にBさんがセルフモニタリングができるよう助言する。
- 3 母親からの情報をもとにBさんへの訪問を中止し、本人が望むまで支援を待つ。
- 4 母親の情報とこれまでの記録を整理し、ケース会議で支援の見直しを提案する。
- 5 母親にBさんの行動記録を依頼し、行動変化の蓄積から計画の見直しをする。
社会福祉調査の基礎
- 問題79 高齢者の通所型サービス事業を経営するA社会福祉法人では、地域における公益的な取組の内容を検討するため、地域の高齢者に対する無記名の質問紙調査を企画し、高齢者福祉を専門とするB教授の協力を得て、調査を実施することにした。その際、調査結果は、B教授の論文執筆にも用いることで合意した。
- 次の記述のうち、調査実施における倫理への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 A社会福祉法人のサービス利用者を調査対象から除外した。
- 2 調査結果はA社会福祉法人による地域における公益的な取組の内容検討と、B教授の論文執筆に用いることを依頼文に記載した。
- 3 A社会福祉法人からB教授への利益供与とみなされないために、調査費用の負担をB教授に求めた。
- 4 調査対象の設定において、B教授がこれまで実施してきた調査の回答者名簿を活用することとした。
5 B教授は、調査によって得られたデータの中から、自らの仮説に適合する一部のデータを選出して論文を執筆した。
- 問題80 調査デザインに関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 有意抽出は、標本数が限定されている場合に、標本抽出の確率を等しくする方法である。
- 2 無作為抽出による標本調査は、標本の特性を推論することを目指す方法である。
- 3 実験計画法は、因果関係の検証に適した方法である。
- 4 縦断調査は、複数の母集団を対象に一時点のデータを収集する方法である。
- 5 パイロット調査は、調査地域や実施計画、調査にかかるコスト等の適切さを確認するために、まずは小規模な標本に対して行う方法である。
- 問題81 A市では、市内の小中学生を対象とする生活実態調査を行うこととなった。本調査の検討を行う委員会において、中学生になると朝食を摂らない生徒が多くなることが指摘され、調査では小学生と中学生の朝食の摂取状況の違いをクロス集計によって検証することとなった。調査票では、朝食を摂る頻度に関する質問を設け、その選択肢を「週に3回以上/週に1~2回程度/月に1~2回程度」とした。
次のうち、この選択肢に当てはまるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 SD法
- 2 比例尺度
- 3 順序尺度
- 4 複数回答法
- 5 リッカート法
- 問題82 統計法に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 公的統計を国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報として位置づけている。
- 2 調査票情報の二次利用が禁じられている。
- 3 国勢調査の報告の求めであると人を誤認させるような説明をして、個人又は団体から情報を取得した者に対しては、罰則が適用される。
- 4 厚生労働省が実施する介護サービス施設・事業所調査は、基幹統計に含まれる。
- 5 都道府県に統計委員会を設置する。
- 問題83 インタビューデータの整理と分析に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 1 調査者自身の意見と合致する内容を録音データから抜き出し、逐語録を作成した。
- 2 対象者の発言内容を、関連する専門用語に当てはめてコーディングを行った。
- 3 カテゴリーの数が先行研究と近似するように、コードを分類した。
- 4 分析を終えるまで、インタビューの逐語録を繰り返し参照した。
- 5 解釈の妥当性を確認するために、分析結果を図式化した概念図を対象者に説明し、意見を求めた。
- 問題84 事例を読んで、次のうち、社会福祉法人A会が行った評価・分析の方法に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
社会福祉法人A会では、中期事業計画の策定に際し、法人の現状について、他の法人と比べて優れている内部の資源や能力、改善の余地がある内部の課題などの内部環境要因を洗い出し、それに影響を与える活用可能な外部環境の好条件や、成長や存続を妨げる外部リスクなどの外部環境要因も含めて、将来の方向性を整理した。
- 1 PDCA
- 2 SWOT分析
- 3 バランス・スコアカードによる評価
- 4 ロジックモデル
- 5 トライアンギュレーション
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