第32回(令和元年度)社会福祉士国家試験午後の問題

社会調査の基礎

問題84 社会調査に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 貧困の実態調査などの社会調査を基に、社会改良が行なわれることもある。
2 社会調査は、研究者が個人ではなくて共同で行なわなければならない。
3 報道機関が行っている世論調査は、社会調査には含まれない。
4 社会調査は、社会福祉援助技術として有効な方法ではない。
5 社会調査は、数量的データとして結果を提示できなければならない。
問題85 2007年(平成19年)の統計法改正に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 調査票情報の利用制度が変わり、目的を問わず誰でも二次利用できるようになった。
2 改正の目的は、公的統計の位置づけを「行政のための統計」から「社会の情報基盤としての統計」へと転換させることである。
3 基幹統計は、それ以前の指定統計と異なって、回答の義務を規定している。
4 統計委員会は、各都道府県に設置されるようになった。
5 調査対象者の秘密保護の扱いは、改正前と変わっていない。
問題86 調査対象者の抽出に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 標本抽出方法の確率抽出と非確率抽出では、非確率抽出の方が母集団に対する代表性が高い方法である。
2 適切に抽出された標本調査であれば、標本誤差は生じない。
3 調査対象者の多段抽出は、単純無作為抽出に比べて母集団の特性を推定する精度が高い。
4 系統抽出法は、抽出台帳に一定の規則性がある場合には、抽出した標本に偏りを生じることはない。
5 スノーボール・サンプリングは、非確率抽出法の一つである。
問題87 量的調査の測定尺度に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 名義尺度は、代表値を求めることはできない。
2 順序尺度は、測定値の大小や優劣を意味しない。
3 間隔尺度は、測定値の間隔を数量的に表現できない。
4 比例尺度は、数値の間隔が等しいだけでなく数値の比も意味を持つ。
5 名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比例尺度は、いずれも標準偏差を計算することに数量的な意味がある。
問題88 質問紙の作成に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
1 ダブルバーレルは、質問の中に三つ以上の論点を含めないようにする作成方法である。
2 リッカート尺度は、「当てはまる」「どちらともいえない」「当てはまらない」などというように多段階で程度を測定する選択肢で回答を求めるものである。
3 キャリーオーバー効果は、前に回答したことが、後に続く質問の回答へ効果的な影響を与えるので、積極的に用いるのが望ましい。
4 質問紙の作成においては、全て〇や数字で回答するようにし、文字の記述を求める自由回答の欄を設けてはいけない。
5 フェイスシートは、回答者の年齢、学歴、家族構成などの属性を回答する欄である。
問題89 量的調査の集計と分析に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 質問紙調査のデータを集計する際に、全体的な回答の分布を見たい場合に、度数分布表を用いることはない。
2 データの分布を代表する値として平均値を用いておけば、中央値や最頻値は見なくてもよい。
3 標準偏差は、調査データが全体としてどれぐらい平均値から離れて散らばっているのかを表す指標の一つである。
4 推測統計とは、収集されたデータそのものの特徴を記述するための方法である。
5 オッズ比は、分布の左右対称性に関する指標である。
問題90 調査の情報の整理と分析に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
1 グラウンデッド・セオリー・アプローチにおける軸足コーディングは、単一のカテゴリーと複数のサブカテゴリーを関連づける方法である。
2 プリコーディングとは、自由記述や事前に数値化が困難な回答に対して、調査者が後からコードの割当てをすることをいう。。
3 会話分析の関心は、調査対象者がどのように日常的な相互行為を秩序立てて生み出すのかを解明するために、会話内容ではなく、会話の形式や構造に向けられる。
4 ミックス法は、質問紙などの量的調査とインタビューなどの質的調査を組み合わせる方法である。
5 インタビューデータの分析において、対象者が使っている言葉をそのままコードとして用いることをオープン・コーディングという。

相談援助の基盤と専門職

問題91 社会福祉士及び介護福祉士法に規定されている社会福祉士の義務等に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 資質向上の責務として、相談援助に関わる後継者の育成を行なわなければならない。
2 秘密保持義務として、その業務に関して知り得た人の秘密は、いかなる理由があっても開示してはならない。
3 信用失墜行為の禁止として、所属組織の信用を傷つけるような行為をしてはならない。
4 連携保持の責務として、業務内容の変化に対応するため、知識と技能の向上に努めなければならない。
5 誠実義務として、個人の尊厳を保持し、自立した日常生活を営むことができるよう、常にその者の立場に立って、誠実にその業務を行なわなければならない。
問題92 「ソーシャルワークのグローバル定義」(2014年)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ソーシャルワークの発展は、西欧諸国を基準に展開する。
2 ソーシャルワークは、できる限り、「人々のために」ではなく、「人々とともに」働くという考え方をとる。
3 ソーシャルワークの基盤となる知は、単一の学問分野に依拠する。
4 ソーシャルワークの原則は、人間の内発的価値と尊厳の尊重から、多様性の尊重へと変化した。
5 ソーシャルワークの本質として人間関係における問題解決を図ることが新たに加わり、政策目標であることが明示された。
問題93 ソーシャルワーク実践理論を発展させた人物に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 ベーム(Boehm, W.)は、人間と環境の交互作用を基本視点とした生態学的アプローチを展開した。
2 ジャーメイン(Germain, C.)は、ソーシャルワークを本質的な観点から検討し、ソーシャルワークの活動を三つの機能に分類して定義化を試みた。
3 シュワルツ(Schwartz, W.)は、個人と社会の関係は共生的な相互依存関係であるとし、ソーシャルワーカーの媒介機能を重視する相互作用モデルを展開した。
4 ゴールドシュタイン(Goldstein, H.)は、価値の体系、知識の体系および多様な介入方法の3要素に基づくソーシャルワーク実践の共通基盤を提唱した。
5 バートレット(Bartlett, H.)は、システム理論を指向した一元的アプローチを展開し、後に認知的-人間性尊重アプローチを展開した。
問題94 アドボカシーに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ケースアドボカシーとは、クライエントと同じ状況に置かれている人たちの権利を守るために、新たな制度を開発する活動である。
2 コーズアドボカシーとは、クライエントの権利を守るために、法的な手段を用いる活動である。
3 セルフアドボカシーとは、クライエントが自らの権利を主張していく活動である。
4 シチズンアドボカシーとは、同じ課題を抱えるクライエントの代弁や制度の改善・開発を目指す活動である。
5 リーガルアドボカシーとは、一人のクライエントの安定した生活を復権させる活動である。
問題95 社会福祉施設等において、国により配置が義務づけられている専門職として、正しいものを1つ選びなさい。
1 介護老人福祉施設における薬剤師
2 母子生活支援施設における保健師
3 婦人保護施設における理学療法士
4 乳児院における看護師
5 地域包括支援センターにおける医師
問題96 事例を読んで、D社会福祉士が抱える倫理的ジレンマとして、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕
V病院はこの地域の急性期医療の拠点であり、複数の社会福祉士が働いており、円滑な退院支援を心掛けている。D社会福祉士が担当したEさんは一人暮らしの85歳の男性で、猛暑による脱水症状のため緊急搬送された。入院して10日目で全身状態は落ち着き、D社会福祉士にEさんの速やかな退院支援を行うよう依頼があった。Eさんは今回の入院で一人暮らしが不安になり、当面V病院での入院継続を希望している。困惑したD社会福祉士は、同僚のF社会福祉士にも相談することにした。
1 クライエントの利益に対する責任と、記録の開示
2 クライエントに対する責任と、所属機関に対する責任
3 同僚に対する責任と、専門性への責任
4 クライエントとの信頼関係と、信用失墜行為の禁止
5 守秘義務と、制度や法令遵守に対する責任
問題97 事例を読んで、G社会福祉士がこの段階で行う対応として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
地域包括支援センターのG社会福祉士は、「どこに相談してよいか分からない」という女性からの電話を受けた。電話の内容は、数年前からこの地区で一人暮らしをしている母親(72歳)を心配した、遠隔地に住む娘からのものであり、以下のことが話された。「母親に認知症の初期症状がみられるようで、ゴミを出す日を間違えたり、家の中も片づけられない。近所の人とゴミのことで口論となることもあり、今後この地区で、今までのように暮らしていくことができるか、また、家族としてどのようにしていけばよいか悩んでいる」。
1 アウトリーチ
2 モニタリング
3 ソーシャルアクション
4 ターミネーション
5 アセスメント

相談援助の理論と方法

問題98 ソーシャルワークに影響を与えたシステム理論に関する次の説明のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ホメオスタシスとは、システムが恒常性を保とうとする働きである。
2 システムとは、複数の要素が無機的に関わり合っている集合体である。
3 開放システムの変容の最終状態は、初期条件によって一義的に決定される。
4 外部と情報やエネルギーの交換を行っているのは、閉鎖システムである。
5 サイバネティックスとは、システムが他の干渉を受けずに自己を変化させようとする仕組みである。
問題99 岡村重夫が述べた社会福祉の一般的機能に関して、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 評価的機能は、援助者が、対象者の参加なしに対象者が抱える生活困難を評価するために発揮される。
2 調整的機能は、専門職間で生じている不調和の解決を図るために発揮される。
3 送致的機能は、援助者の所属機関が対象者の主訴に対処できないとき、適切な機関に対象者を紹介するために発揮される。
4 開発的機能は、個人の社会関係能力条件を開発するために発揮される。
5 保護的機能は、個人が必要とする保護を永続的に提供するために発揮される。
問題100 事例を読んで、H児童福祉司(社会福祉士)の家族システムの視点に基づいた対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
父(43歳)と母(39歳)と暮らしているJ君(12歳)は、真夜中に繁華街を徘徊{はいかい}していたところ警察に補導された。親と連絡がつかないため、W児童相談所に保護された。W児童相談所のH児童福祉司がJ君に家族について尋ねたところ、父母は仕事が多忙で、今日も母親から渡されたお金で夕食を食べるために繁華街に来ていたことがJ君から語られた。
1 J君の行動は父の無責任さによるものと考え、父への介入に焦点を当てる。
2 J君に、真夜中に繁華街を徘徊しないよう指導する。
3 J君に、父や母がJ君のことをどう思っているかを尋ねる。
4 J君に、一時的に親戚宅で生活するよう提案する。
5 J君の心情を考え、今以上にJ君に関わるよう、母親を指導する。
問題101 ソーシャルワーク実践理論の基礎に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ランク(Rank, O.)の意志療法は、利用者の過去に着目し、利用者のパーソナリティの構造や自我の働きを捉える診断主義学派の礎となった。
2 ロス(Ross, M.)のコミュニティ・オーガニゼーション説は、地域における団体間調整の方法としてのインターグループワークを提唱した。
3 ホリス(Hollis, F.)の心理社会的アプローチは、診断主義学派と機能主義学派、両アプローチの折衷アプローチであり、両学派の統合を試みた。
4 タフト(Taft, J.)ら機能主義学派は、ソーシャルワーカーが所属する機関の機能に着目し、機関におけるソーシャルワーカーの役割を重視した。
5 パールマン(Perlman, H.)の問題解決アプローチは、精神分析や自我心理学の理論を否定し、人・状況・その双方の関連性においてケースワークを捉えた。
問題102 事例を読んで、Kソーシャルワーカー(社会福祉士)の援助の初回面接における応答として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
X小児がん拠点病院のKソーシャルワーカーは医師からの依頼で、これからの治療や生活に対する支援実施のため、同院の血液腫瘍科で小児がんと告知された女児(3歳)の両親と面談することになった。面接の冒頭、目を真っ赤にした母親は、「先生から娘の病気の説明は受けましたが、現実味がありません。ただ、なぜと繰り返し考えてしまいます。私たちの娘はなぜ3歳でがんになったのですか。できることなら私が代わってあげたい」と訴えた。
1 「今は混乱しているでしょうが、そのうち冷静に考えることができますよ」
2 「同じ経験をされている方はたくさんいます。その方々と会ってみませんか」
3 「ご心配が募る中でも娘さんの病気に向き合おうと努めておられるのですね」
4 「今は治療も進歩しているので大丈夫。安心して治療に専念しましょう」
5 「これからの治療や生活について、ご一緒に考えていきたいと思います」
問題103 相談援助の過程に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 プランニングとは、人と環境の相互作用の枠組みで情報収集及び分析を行う段階である。
2 エバリュエーションとは、ソーシャルワーカーとクライエントが出会い、信頼関係を構築する段階である。
3 コーピングとは、実施されているサービスが適切に提供されているか事実確認を行う段階である。
4 インテークとは、支援の成果を評価し、その状況によっては終結へと進む段階である。
5 インターベンションとは、援助計画に沿って支援を実施していく段階である。
問題104 シングル・システム・デザイン法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 適用対象として、個人よりも家族など小集団に対する支援が適切である。
2 ベースライン期とは、支援を実施している期間を指す。
3 クライエントを、実験群と統制群に分けて測定する。
4 測定対象のクライエントに対する支援効果を明らかにできる。
5 ABデザインを用いる場合、測定期間中に支援を一旦中止する必要がある。
問題105 事例を読んで、エイズ治療拠点病院のL医療ソーシャルワーカーの、この段階における応答として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
3か月前にエイズ脳症でパートナーのMさんを看取ったAさん(50歳)が、L医療ソーシャルワーカーの下を訪れた。L医療ソーシャルワーカーは、「もう生きていけない」と悲しんでいたAさんを、Mさんの他界後も支援してきた。この日、面接室でAさんは、「Mが亡くなってからは毎日Mのことを思い出して泣き、しばらくは夢を見ているようでした。今も悲しい気持ちに変わりありませんが、最近現実を直視できるようになってきました。これからは、一人で暮らしていけると思います」と話した。
1 「よくMさんを支え続けていらっしゃいましたね」
2 「お一人で生活していけるというお気持ちは、きっと一時的なものですね」
3 「面接室でお目に掛かることもこの先ないかと思うとお別れが寂しいですね」
4 「今後のことで相談が必要となるようなことがありましたらご連絡ください」
5 「パートナーと死別した方のグループに入会しましょう」
問題106 事例を読んで、B社会福祉士が介入しようとしているシステムとして、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕
P国から2年前に来日したCさんは、現在、難民認定を得て就労可能な在留資格を持って、Q市で暮らしている。日本語能力は十分ではないが、R市にある会社に就職している。しかし、自宅付近では孤独な暮らしで、近隣住民との会話ややりとりは全くない。Cさんは、どうしたら近隣住民と交流を持てるのかと悩み、Q市社会福祉協議会のB社会福祉士に相談した。B社会福祉士は、Cさんと同じような相談を複数回受けたことがあったため、実態把握の必要性を感じた。このため、Q市に居住している外国籍住民を対象とした聞き取りを行い、その結果を町内会に報告し、対応を促すこととした。
1 ミクロシステム
2 メゾシステム
3 クロノシステム
4 マクロシステム
5 エクソシステム
問題107 ソーシャルワークにおける援助関係に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ラポールとは、被援助者に代わって援助者が意思決定することを表す。
2 パートナーシップとは、援助者と被援助者が共に課題に取り組む関係性を表す。
3 逆転移とは、被援助者が自己の感情を援助者に向けることを表す。
4 パターナリズムとは、援助者と被援助者間の情動的な絆{きずな}を表す。
5 アタッチメントとは、被援助者が援助者から自立している状態を表す。
問題108 相談援助の面接技法に関する説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 言い換えによって、話す内容の選択をクライエントに対して求める。
2 共感によって、ソーシャルワーカーが問題に対する価値判断を明確に伝える。
3 ミラクル・クエスチョンによって、問題が解決した後の生活の様子や気持ちについて、クライエントの想像を促す。
4 アイメッセージによって、クライエントに対して客観的な情報を伝える。
5 閉じられた質問によって、クライエントに自由な語りを促す。
問題109 カデューシン(Kadushin, A. & Kadushin, G.)が示した、「会話」と「ソーシャルワーク面接」の相違に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
1 「ソーシャルワーク面接」と比べて、「会話」には意図的な目的が存在している。
2 「ソーシャルワーク面接」と比べて、「会話」では参加者間に明確な役割分担がある。
3 「ソーシャルワーク面接」と比べて、「会話」の参加者はしばしば文化的に異質である。
4 「会話」と比べて、「ソーシャルワーク面接」には参加者間に平等な権威と力がある。
5 「会話」と比べて、「ソーシャルワーク面接」ではスピーチのパターンが構造化されている。
問題110 ドメスティック・バイオレンスの被害女性を支援するNPO法人(Y法人)にDさん(35歳、女性)が、「何年も前から、夫に殴られたり蹴られたりしていて、このままだとどうなるか分からないので、助けてほしい」と、保護を求めて来所した。このためY法人はDさんを保護するとともに、Y法人のE社会福祉士がDさんと面接することとなった。
次の記述のうち、この面接の導入部分におけるE社会福祉士の関わりとして、適切なものを2つ選びなさい。
1 なぜ、これまで助けを求めなかったのかを問う。
2 この面接の目的を伝える。
3 これから尋ねることに対して、正確に回答するよう指示する。
4 支援を求めてY法人に来たことをねぎらい、緊張を解く。
5 E社会福祉士がこれまで担当した事例から、解決方法を伝える。
問題111 ケースマネジメントの範囲や目的に関するモデルについての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 クライエントのケアプランを作成し、サービス提供者へ送致するまでの中核的な機能に焦点化したものを最小限モデルという。
2 クライエントの暮らす地域のケアシステムを変革するために、ネットワーク推進、システム改変、計画化(施策提言)を含めるものを包括的モデルという。
3 クライエントが利用する資源開発に向けての弁護機能、サービスの品質の監視、市民教育を含めるものをコーディネーションモデルという。
4 クライエント本人を尊重し、利用者の利益を向上させるというソーシャルワークの価値、倫理を基盤にするものをシステム指向モデルという。
5 クライエントに対して、効果的で効率的なサービスの調整を目指すものを利用者指向モデルという。
問題112 S市社会福祉協議会は、S市から避難行動要支援者への支援の役割調整等のコーディネートを委託されている。
次の記述のうち、コーディネーターであるS市社会福祉協議会のF社会福祉士が平常時から行う行動として、適切なものを2つ選びなさい。
1 避難行動要支援者を個別に訪問し、避難支援を行うに当たっての留意点を聞き取る。
2 内閣府が策定する、避難支援のための個別計画を地域の支援者と共有する。
3 地域住民に声を掛け、避難訓練を避難行動要支援者と一緒に行う。
4 災害発生に備えて、避難行動要支援者名簿を地域の全戸に配布する。
5 避難行動要支援者に対して、住民の中から住民基本台帳によって支援者の役割を割り当てる。
問題113 事例を読んで、地域包括支援センターのG社会福祉士が、現段階で行う関係者の連携による会議として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
近隣住民から、Hさん(82歳、女性)宅から異臭がするとの相談を受けたJ民生委員が、その地域を担当する地域包括支援センターのG社会福祉士に、訪問への同行を依頼した。Hさん宅を訪問し話を聞く中で、ゴミ収集の曜日や分別の方法の理解が難しくなっている状況が分かってきた。他にも同様のケースの存在を意識したG社会福祉士は、Hさん個人への支援と、地域でHさんと同じような困難を持つ高齢者を支えるために会議を開催することにした。
1 住宅確保が難しい人の、民間賃貸住宅への入居を進める住宅確保要配慮者居住支援協議会
2 高齢者虐待対応のための個別ケース会議
3 高齢者のニーズ調査を企画する、介護保険法に基づくサービス担当者会議
4 地域包括支援センターと関係者で協議する地域ケア会議
5 介護支援専門員の資質向上を目指す地域包括支援センターの事例検討会
問題114 次のうち、グループワークにおいて、グループワーカーが活用する援助媒体として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 メンバー間に形成されるソーシャルワーク関係
2 メンバーとグループワーカーの間に形成される相互援助関係
3 現在のグループの発達段階では達成が難しい、高い目標設定をしたプログラム
4 グループワーカーが運営する別のグループの集団規範
5 援助目標達成に関わる人、物、社会制度等の社会資源
問題115 セルフヘルプグループに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 セルフヘルプグループのメンバーは、特定の体験を共有し、蓄積し吟味することによって生み出される体験的知識を活用し、問題に対処する。
2 セルフヘルプグループは、既に組織的に活動しているグループを基に形成される。
3 セルフヘルプグループは、多様な専門性を持つ専門職による、多職種連携の一形態である。
4 セルフヘルプグループでは、メンバー間の上下関係を活用する。
5 セルフヘルプグループへの入退会は、グループ運営を円滑に行うために、ソーシャルワーカーがその可否を決定する。
問題116 グループスーパービジョンに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 スーパーバイザーがスーパーバイジーの個々人の資質や能力を比較し評価することを目的とする。
2 スーパーバイザーとスーパーバイジー間の信頼関係を、個人スーパービジョンよりも短時間のうちに構築できる。
3 スーパーバイジー同士の議論や検討により、学習効果の高まりを期待することができる。
4 スーパーバイジー個人が抱える課題を、複数のスーパーバイザー間で共有することで、より適切な支援が行なわれる。
5 個々のスーパーバイジーが担当する事例ではなく、一般的な模擬事例を検討に用いる。
問題117 ソーシャルワークの記録に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 プランニングシートには、利用者がサービスを利用してどのような生活をしたのかについて記述する。
2 時間の経過に沿ってソーシャルワーク過程において起こる事実を記録する形式を説明体という。
3 逐語録では、話し言葉の記録にソーシャルワーカーの説明や解釈を加えて記述する。
4 的確に情報を伝達することを求められるため、文字情報で統一する。
5 グループインタビューの記録係は、参加者の非言語的反応を含めて記録する。
問題118 T市役所で地域福祉計画を担当する職員であるK社会福祉士は、次期の地域福祉計画の策定に向けて、2017年(平成29年)に改正された社会福祉法の内容を踏まえ、策定の準備に取り組むこととなった。
次のうち、K社会福祉士が取り組む内容として、適切なものを2つ選びなさい。
1 現行の計画を評価するために評価委員会を立ち上げ、数量化できる、定量的な事項に限定して客観的に評価を行う。
2 地域住民、福祉・保健・医療関係者、市役所内で計画に係る複数の部局の職員等が参加する地域福祉計画策定委員会を組織する。
3 地域福祉計画に地域住民の意見を反映させるために、各地区の公民館等を会場として地域住民が主体的に参加する懇談会を開催する。
4 計画に対する地域住民の意見は、前回の計画の策定時におけるアンケート調査結果のデータを基にして計画の策定を進める。
5 計画の策定には専門的な知識と技術が必要になるため、市内の社会福祉法人に策定の作業を委託することを検討する。

福祉サービスの組織と経営

問題119 社会福祉法人制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 社会福祉法人が行える事業は、社会福祉事業と公益事業に限定される。
2 社会福祉法人は福祉サービス提供のための法人であるため、診療を行う事業を実施できない。
3 社会福祉法人が解散した際の残余財産は、設立時の寄附者に帰属する。
4 社会福祉法人は、他の社会福祉法人と合併することはできない。
5 社会福祉法人は、社会福祉事業の主たる担い手としてふさわしい事業を行うため、自主的にその経営基盤の強化を図らなければならない。
問題120 特定非営利活動法人の制度や実態に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 内閣府の統計によると、2018年度(平成30年度)末時点の特定非営利活動法人の活動分野として最も多いのは、「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」である。
2 特定非営利活動法人の全ての職員のうち、給与を受ける者の数は3分の1以下でなければならないと法に定められている。
3 一つの市町村のみに主たる事務所を置く特定非営利活動法人の所轄庁は、市町村長であると法に定められている。
4 特定非営利活動法人は非営利組織であるので、収益事業を行うことはできない。
5 特定非営利活動法人の認証を受けるには、社員のうち3人以上の者の氏名(法人にあってはその名称及び代表者の氏名)や住所又は居所を記載した書面が必要である。
問題121 集団の力学に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 集団の凝集性を高めるには、メンバー間の異質性を強化して他の集団との競争を促進させる方策が重要である。
2 集団浅慮とは、集団が外部からの圧力により長期的視野に立つ戦略的な意思決定が起きる現象である。
3 コンフリクトとは、集団内部に発生する対立や闘争であり、集団に肯定的な影響を与えるものではない。
4 集団の凝集性が高まると、メンバー間の親近感が強まるとともにリスクに対する警戒感が強まり、意思決定は堅実なものになる。
5 集団の凝集性が高くても、集団目標と組織目標の一致度が低い場合には、生産性が低下する。
問題122 福祉サービス提供組織の経営体制と財源に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
1 個人が社会福祉法人に対してその主たる目的である業務に関連して寄附した場合には、必要書類を添付の上確定申告をすることで所得控除を受けることができる。
2 社会福祉法人のうち、第一種社会福祉事業を経営しない法人は、評議員会を設置しなくてもよい。
3 介護保険制度における介護報酬の支払には、保険者がサービス利用者本人に支払い、その後利用者から事業所に対して支払う法定代理受領の仕組みがある。
4 特定非営利活動法人における社員総会に出席できない社員は、定款の定めるところにより書面による表決に代えて電磁的方法によって表決を行うことができる。
5 特定非営利活動法人は、特定非営利活動に係る事業に支障がない限り、利益の配当をすることができる。
問題123 福祉サービス提供組織の社会的責任に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 コンプライアンスは、営利組織のためのものであるため、福祉という公益性の高いサービス提供組織においてその確立は求められていない。
2 ディスクロージャーとは、組織内において課題を発見し事故を未然に防ぐ内部監査である。
3 アカウンタビリティとは、ステークホルダーに対する説明責任を指す。
4 ガバナンスは、営利組織の問題であり非営利組織にはその確立が求められていない。
5 公益事業への苦情を通報した利用者を保護するために、公益通報者保護法を遵守しなければならない。
問題124 介護サービスの人材の確保に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 第7期介護保険事業計画の介護サービス見込み量等に基づく介護人材の必要数は、2020年度末には約100万人が見込まれている。
2 経済連携協定(EPA)に基づく介護福祉士候補者の受入れの対象国は、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国である。
3 厚生労働省が示す「介護に関する入門的研修」の目的は、潜在介護福祉士の現場復帰を目指すプログラムの一環である。
4 介護分野の有効求人倍率は、全産業平均とほぼ同程度で推移している。
5 「平成29年度『介護労働実態調査』の結果」(公益財団法人介護労働安定センター)によると、訪問介護員、介護職員の1年間の離職率は正規職員、非正規職員合わせて約30%であった。
問題125 社会福祉法人の会計財務等に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 減価償却費は、法人の外部に資金が流出する費用である。
2 貸借対照表の負債の部は、資金を何に投下したかを表す。
3 管理会計は、組織外部者への情報開示を目的とする。
4 事業活動計算書とは、一時点のストックを表すものである。
5 貸借対照表は、バランスシートと呼ばれるように、負債及び純資産の部合計と資産の部合計の金額は一致する。

高齢者に対する支援と介護保険制度

問題126 「平成30年版高齢社会白書」(内閣府)にみる日本の人口の高齢化の動向及び将来推計に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 2025年に後期高齢者数と前期高齢者数が逆転し、後期高齢者数が上回ると予測されている。
2 高齢化率の「倍加年数」は24年であり、1970年から1994年にかけてであった。
3 2017年時点で、都道府県の中で高齢化率が最も低いのは東京都であった。
4 65歳以上人口に占める一人暮らしの者の割合は、2040年には男女共に40%を超えると予測されている。
5 2060年に高齢化率は50%を超えると予測されている。
問題127 高齢者等に関する近年の政策の動向についての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 「ニッポン一億総活躍プラン」(2016年(平成28年)6月閣議決定)において、2025年度に向けて、高齢者の介護予防施策に関する成果と要介護認定者数の伸びの抑制についての数値目標が掲げられた。
2 「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」(2017年(平成29年)改訂(厚生労働省))の7つの柱において、若年性認知症の人の特性に配慮した就労・社会参加支援等の推進が掲げられた。
3 「高齢社会対策大綱」(2018年(平成30年)2月閣議決定)において、高齢者の支援において新技術(人工知能や介護ロボット、情報通信技術など)を活用することは、人間的な温かさが乏しいため、避けることが望ましいという提言が行なわれた。
4 「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(2018年(平成30年)改訂(厚生労働省))では、本人の意思による積極的安楽死についての決定プロセスが規定された。
5 「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」(2018年(平成30年)(厚生労働省))において、認知症の人の意思決定支援については、ケアを提供する専門職員や行政職員は関与しないことが規定された。
問題128 高齢者保健福祉施策の変遷に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 老人保健法(1982年(昭和57年))により、市町村による40歳以上の者に対する医療以外の保健事業(健康教育、健康診査、訪問指導など)の実施が規定された。
2 老人福祉法の改正(1990年(平成2年))により、特別養護老人ホーム等の入所決定権が、国から都道府県に移譲された。
3 介護保険法(1997年(平成9年))により、第一種社会福祉事業は原則として民間営利企業が経営することとなった。
4 高齢者の医療の確保に関する法律(2006年(平成18年))により、老人訪問看護制度が創設された。
5 高齢者の居住の安定確保に関する法律の改正(2011年(平成23年))により、高齢者向け優良賃貸住宅の制度が創設された。
問題129 介護予防に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 指標としての健康寿命とは、健康状態で生活することが期待される平均期間である。
2 サルコペニアとは、加齢によって予備力が低下し、ストレスへの回復力が低下した状態で、要介護状態の前段階といえる。
3 2016年(平成28年)における平均寿命と健康寿命の差は、女性より男性の方が大きい。
4 フレイルとは、高齢期の筋量や筋力の低下、それに伴う身体機能低下で、サルコペニアの要因の一つである。
5 予防・健康づくりの推進のための介護予防と生活習慣病対策・フレイル対策は、一体的に介護保険で行なわれている。
問題130 片麻痺{まひ}の要介護者に対する介護の方法に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 上着を脱がせるときは、麻痺のある側から脱がせ、着るときは麻痺のない側から袖を通す。
2 車いすからベッドへ移乗介助する場合、ベッドに対して要介護者の患側に車いすを置く。
3 移動介助におけるボディメカニクス活用として、介助者の支持基底面を狭くとる。
4 食事時の座位姿勢として、頸部{けいぶ}は体幹に対して後屈の姿勢とする。
5 杖{つえ}歩行の介助を行う場合、介助者は杖を持っていない側の後ろに立つ。
問題131 事例を読んで、L介護支援専門員(社会福祉士)が行う支援で、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
脳梗塞後遺症で左片麻痺のMさん(84歳、要介護3)の在宅生活に向けた退院時カンファレンスが開催された。Mさんは79歳の妻と二人暮らしで、主たる介護者は妻である。Mさんは杖歩行の訓練中であるが、転倒防止のため車いすを使用している。カンファレンスで、「在宅生活でも車いすの継続利用が望ましい」と理学療法士の意見があった。そのため、自宅の住宅改修などを行う必要性があることが話し合われ、居宅介護支援事業所のL介護支援専門員が居住環境の見直しをすることとなった。
1 住宅改修は、Mさんより、介護者である妻の希望を優先する。
2 在宅生活のため、屋外の段差解消は必要ないと説明する。
3 浴室での座位保持のため、入浴用椅子の購入を勧める。
4 居宅介護住宅改修費の支給限度基準額は10万円であることを伝える。
5 畳からフローリングへの変更が可能であると伝える。
問題132 介護保険制度に関する次の記述のうち、国の役割として、正しいものを1つ選びなさい。
1 介護保険事業支援計画を策定すること。
2 介護給付費等審査委員会を設置すること。
3 介護保険に関する収入及び支出について特別会計を設けること。
4 市町村に対して介護保険の財政の調整を行うため、調整交付金を交付すること。
5 指定情報公表センターの指定をすること。
問題133 介護保険制度の地域支援事業における介護予防・生活支援サービス事業に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 この事業は、被保険者のうち、居宅で生活している要介護者及び要支援者が幅広く対象となっている。
2 通所型サービス(第一号通所事業)では、保健・医療専門職による短期間で行なわれるサービスが実施可能となっている。
3 訪問型サービス(第一号訪問事業)では、訪問介護員による身体介護は実施されないこととなっている。
4 介護予防ケアマネジメント(第一号介護予防支援事業)については、地域包括支援センターへ委託をしてはならないこととなっている。
5 この事業における利用者負担は、全国一律になっている。
問題134 厚生労働省の介護人材確保対策に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 介護福祉士の資格等取得者の届出制度では、離職した介護福祉士に対し、その再就業を促進し効果的な支援を行うため、都道府県福祉人材センターに氏名・住所等を届け出ることを努力義務としている。
2 介護保険制度の介護報酬における介護職員処遇改善加算では、介護サービス事業所・施設等が特段の届出や要件を問われることなく、介護職員の賃金増額などを図るための加算を取得できることとなっている。
3 福祉・介護人材確保緊急支援事業により、キャリア支援専門員が福祉事務所に配置され、個々の求職者にふさわしい職場を開拓するとともに働きやすい職場づくりに向けた指導・助言を行うこととなっている。
4 「2025年に向けた介護人材の確保」によると、介護人材の構造転換を図るために、専門性の高い人材を活用する「富士山型」の方策から、基礎的な知識を有する人材を活用する「まんじゅう型」の方策へと転換を図る必要性が示されている。
5 「2025年に向けた介護人材の確保」によると、中高年齢者等や介護未経験の者に対し、生活支援サービスの担い手養成のための研修の受講を支援するため、介護福祉士等修学資金貸付制度の充実を図るとされている。
問題135 「平成29年度『高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律』に基づく対応状況等に関する調査結果」(厚生労働省)で示されている「養介護施設従事者等」による高齢者虐待に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村等が虐待と判断した件数は、2008年度(平成20年度)以降、減少傾向にある。
2 虐待の発生要因として最も多いものは、「倫理観や理念の欠如」である。
3 虐待の事実が認められた施設・事業所のうち、およそ3割が過去に何らかの指導等(虐待以外の事案に関する指導等を含む)を受けている。
4 被虐待高齢者の状況を認知症高齢者の日常生活自立度でみると、「Ⅰ」が全体のおよそ4分の3を占めている。
5 虐待の内容として最も多いものは、「経済的虐待」となっている。

児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度

問題136 社会保障審議会児童部会に設置された児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会の「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第14次報告)」(2018年(平成30年))に示された心中以外の虐待死に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 死因となる虐待の種類は、ネグレクトが最も多い。
2 主たる加害者は、実父が最も多い。
3 虐待通告を受理した後、48時間以内に安全確認をすることを新たに提言した。
4 死亡した子どもの年齢は、0歳が最も多い。
5 児童相談所が関与していた事例が半数を超えている。
問題137 次のうち、子どもの権利に関する先駆的な思想を持ち、児童の権利に関する条約の精神に多大な影響を与えたといわれ、第二次世界大戦下ナチスドイツによる強制収容所で子どもたちと死を共にしたとされる人物として、正しいものを1つ選びなさい。
1 ヤヌシュ・コルチャック(Korczak, J.)
2 トーマス・ジョン・バーナード(Barnardo, T.J.)
3 セオドア・ルーズベルト(Roosevelt, T.)
4 エレン・ケイ(Key, E.)
5 ロバート・オーウェン(Owen, R.)
問題138 児童福祉法に基づく里親制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 里親には、養育里親、養子縁組里親、親族里親、週末里親の4種類がある。
2 里親となることを希望する者に配偶者がいなくても、都道府県知事が認めれば里親として認定される。
3 全ての里親希望者は、必要な研修を受講することが義務づけられている。
4 一人の里親希望者に対して、異なった種類の里親を重複して認定することはできない。
5 里親への委託が開始される児童の年齢は、12歳未満と定められている。
問題139 母子健康包括支援センター(子育て世代包括支援センター)の業務に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 配偶者からの暴力がある家庭で乳幼児を養育している母につき、子と共に一時保護する。
2 妊娠・出産・子育てに関する妊産婦等からの相談に応ずるとともに、必要に応じ、支援プランを策定する。
3 乳幼児がいる世帯の経済的な問題に関する保護者からの相談に応ずるとともに、必要に応じ、現金給付を行う。
4 保育所利用の申請に関する相談に応ずるとともに、保育所利用の申請を受け付け、入所の可否の判断を行う。
5 病院又は診療所の付置が義務づけられており、必要に応じて出産や病気の診断、治療等の医療行為を行う。
問題140 要保護児童対策地域協議会に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 国は、要保護児童等を支援するために、関係機関、関係団体及び関係者により構成される要保護児童対策地域協議会を設置しなければならない。
2 児童相談所長は、要保護児童対策地域協議会を構成する関係機関等のうちから、1個に限り要保護児童対策調整機関を指定しなければならない。
3 要保護児童対策調整機関の調整担当者は、厚生労働大臣が定める基準に適合する研修を受けなければならない。
4 要保護児童対策調整機関には、専門的な知識及び技術に基づき適切な業務を行うことができる者として、主任児童委員を配置しなければならない。
5 母子健康包括支援センター(子育て世代包括支援センター)を設置した市町村は、要保護児童対策地域協議会を廃止することとされている。
問題141 事例を読んで、学校が最初に行う対応として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
小学校2年生のAちゃん(女児)には度々あざがあり、理由を聞かれると転んだと話していた。その日は顔が腫れ上がっており、学級担任が尋ねると、父親に殴られたことを打ち明けた。Aちゃんは、父親が怖いので家に帰りたくないと話した。父親は日頃から学校に対しても威圧的な要求が多かった。学級担任はすぐに校長にこのことを報告した。
1 養護教諭、学年主任、校長がそれぞれAちゃんから聞き取りを行い、父親から殴られた詳細について、重ねて確認する。
2 Aちゃんが父親から殴られたと話していることを母親に伝え、あざの原因を問いただす。
3 Aちゃんを帰宅させ、速やかに職員会議を開いて、全教職員にこのことを伝え、情報収集と協議を行う。
4 速やかに児童相談所に通告する。
5 速やかに教育委員会に連絡する。
問題142 児童相談所の設置及び業務に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 都道府県及び政令指定都市・中核市は、児童相談所を設置しなければならない。
2 児童相談所長が行う一時保護は、保護者の同意なく1か月を超えてはならない。
3 児童相談所長は、児童本人の意に反して一時保護を行うことはできない。
4 児童相談所長は、児童等の親権者に係る民法の規定による親権喪失の審判の請求を行うことができる。
5 管理栄養士の配置又はこれに準ずる措置を行うものとする。

就労支援サービス

問題143 日本の労働法制に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 日本国憲法第28条が保障する労働三権は、団結権、団体交渉権、勤労権である。
2 労働者災害補償保険の保険料は、事業主と労働者が折半して負担する。
3 雇用保険法において失業とは、被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあることをいう。
4 最低賃金法に基づく地域別最低賃金は、都道府県知事が決定する。
5 労働契約法は、使用者は、労働者に1週間について40時間を超えて労働させてはならないと規定している。
問題144 障害者雇用率制度に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 民間企業の法定雇用率は、2018年度(平成30年度)から3.0%になっている。
2 障害者雇用納付金制度は、対象障害者の雇用に伴う経済的負担の調整並びにその雇用の促進及び継続を図ることを目的としている。
3 週所定労働時間が20時間以上30時間未満の障害者は、雇用率算定の対象にはならない。
4 法定雇用率未達成の企業は、企業規模にかかわらず障害者雇用納付金が徴収される。
5 厚生労働大臣は、法定雇用率が未達成の場合、原則として企業名を公表しなければならない。
問題145 福祉事務所の就労支援員の業務に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 公共職業安定所(ハローワーク)への同行支援
2 障害者雇入れ計画の策定指導
3 健康管理の指導
4 職業能力開発促進法に基づく公共職業訓練
5 職場適応のためのジョブコーチ支援計画の策定
問題146 事例を読んで、障害者就業・生活支援センターのB支援担当職員(社会福祉士)が行うべき支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
障害者就業・生活支援センターのB支援担当職員は、知的障害のあるCさんから、勤務先で担当する仕事の内容が変わったため、それに対応するのが難しくて失敗が多くなり、出勤する意欲が湧かなくなってしまったと相談を受けた。実際、既に1週間仕事は休んでいるが、現在の事業所での就労は継続したいという。Cさんは、10年前に特別支援学校高等部を卒業と同時に現在の事業所に就職した
1 近隣の就労移行支援事業所が行う就労定着支援を利用するよう助言する。
2 卒業した特別支援学校に対して、Cさんの新たな個別の教育支援計画の策定を要請する。
3 障害者職業能力開発校において、現在求人の多い職種での職業訓練の受講をするように助言する。
4 職業適性上の課題が考えられるので、地域障害者職業センターに職業準備支援を依頼する。
5 事業所を訪問して状況を確認した上で、関係者によるカンファレンスを開催する。

更生保護制度

問題147 保護観察に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 保護観察は、保護観察対象者の居住地を管轄する保護観察所が行う。
2 保護観察の対象者は、自らの改善更生に必要な特別遵守事項を自分で定める。
3 保護観察処分少年の保護観察期間は、保護処分決定の日から、原則として18歳に達するまでの期間である。
4 保護観察の良好措置として、仮釈放者には仮解除の措置がある。
5 保護観察の不良措置として、少年院仮退院者には退院の措置がある。
問題148 更生緊急保護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 対象となる者からの申出がない場合は職権で行うことができる。
2 対象となる者に仮釈放中の者を含む。
3 対象となる者が刑事上の手続又は保護処分による身体の拘束を解かれた後2年を超えない範囲内において行なわれる。
4 刑事施設の長又は検察官がその必要があると認めたときに限って行なわれる。
5 更生保護事業を営む者に委託して行うことができる。
問題149 保護司に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 保護司の職務に、犯罪予防を図るための啓発及び宣伝の活動は含まれない。
2 保護司には給与は支給されないが、職務に要した費用は実費弁償の形で支給される。
3 保護司は、検察官の指揮監督を受けて職務に当たる。
4 保護司は、保護観察対象者の居住先を訪問することは禁じられている。
5 保護司は、「平成30年版犯罪白書」(法務省)によると、40~49歳までの年齢層が最も多く、過半数を超えている。
問題150 事例を読んで、Z保護観察所が行うDさんの生活環境の調整に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
U矯正施設に収容されたDさん(55歳、男性)は、施設からの釈放後に家族のもとで生活することを希望している。Z保護観察所に対し、U矯正施設からその旨の通知があった。
1 Dさんの生活環境の調整は、Dさんの仮釈放決定後に開始する。
2 Dさんの希望に関係なく、まずU矯正施設の所在地域にある更生保護施設への帰住を調整する。
3 Dさんの生活環境の調整を、保護司と協力して行うことは認められていない。
4 Dさんの生活環境の調整の方法として、Dさんの家族その他の関係人を訪問して協力を求めることがある。
5 Dさんの釈放後の就業先を確保することは、Dさんの生活環境の調整を行う事項に含まれない。
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