第21回(平成30年度)精神保健福祉士国家試験午後の問題

精神疾患とその治療

問題1 神経系の構造に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 末梢神経系は脊髄と末梢神経からなる。
2 間脳は視床が大部分を占める。
3 脊髄の上端は小脳に続く。
4 錐体路は脊髄で交叉{こうさ}する。
5 大脳基底核は大脳皮質にある。
問題2 次のうち、パニック障害でみられる症状として、正しいものを1つ選びなさい。
1 強迫行為
2 体感異常
3 幻視
4 チック症状
5 閉所恐怖
問題3 次のうち、重篤で進行性の身体疾患に罹患している可能性への頑固なとらわれが主な症状である疾患として、正しいものを1つ選びなさい。
1 心気障害
2 神経衰弱
3 身体化障害
4 離人・現実感喪失症候群
5 身体表現性自律神経機能不全
問題4 患者の訴えと症状に関する次の組合せのうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 「気を失うかと思った」                  抑うつ気分
2 「大切にしていた着物を家族に盗まれた」          貧困妄想
3 「車を運転したときに交通事故を起こしたような気がする」  パニック発作
4 「隣の家の人が電磁波攻撃を仕掛けてくる」         被害妄想
5 「誰もいないのに人の声が聞こえてきた」          強迫観念
問題5 次の記述のうち、うつ病患者の訴えとして、適切なものを1つ選びなさい。
1 ただならぬ災害が起ころうとしていることが分かる。
2 街で人と擦れ違った瞬間に、「私は神だ」と確信した。
3 自分は、誰か他人の意思によって操られている。
4 自分の体と他人の体の区別が曖昧になった。
5 自分は過去に重大な罪を犯したので、罰を受けている。
問題6 次のうち、てんかんの診断に最も有用な検査として、正しいものを1つ選びなさい。
1 脳波検査
2 頭部CT
3 SPECT(脳血流シンチグラフィ)
4 脳脊髄液検査
5 頭部MRI
問題7 次のうち、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の副作用でみられることが多いものを2つ選びなさい。
1 運動失調
2 体重減少
3 消化性潰瘍
4 眠気
5 嘔気{おうき}
問題8 修正型電気けいれん療法に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
1 施行前の飲食の制限は不要である。
2 てんかんの主たる治療法である。
3 妊娠中の女性にも行うことができる。
4 副作用を減らすために、サイン波電流を用いる。
5 麻酔科医との連携が必要である。
問題9 次のうち、統合失調症の非薬物的治療法として、最も用いられているものを1つ選びなさい。
1 理学療法
2 作業療法
3 内観療法
4 曝露{ばくろ}療法
5 精神分析療法
問題10 厚生労働省による「平成26年患者調査」及び「平成26年病院報告」の結果にみられる特徴として、正しいものを1つ選びなさい。
1 精神疾患を有する総患者数は約100万人である。
2 精神疾患を有する総患者数のうち、最も多いのは統合失調症である。
3 精神病床数は約34万床である。
4 精神病床における入院患者数で、最近10年間の認知症(アルツハイマー病)は横ばいである。
5 精神病床における平均在院日数は1年を超えている。

精神保健の課題と支援

問題11 ストレスに関連する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 急性ストレス反応とは、被災や被害後、症状が1か月を超えて持続するものである。
2 ライフイベントとは、並外れた脅威や破局的な性質の体験のことである。
3 ストレッサーとは、外部からの刺激によって生ずる歪みのことである。
4 バーンアウトとは、逆境を跳ね返して生きる力のことである。
5 ストレスコーピングとは、個人が有するストレスへの対処方法のことである。
問題12 グリーフケアに関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 悲嘆は正常な反応であることを伝える。
2 傾聴よりも励ますことが重視されている。
3 悲嘆が長期化したときは、精神保健の専門家の介入を検討する。
4 短期精神療法のことをいう。
5 遺族が悲しみを表現してから開始する。
問題13 「平成28年度公立学校教職員の人事行政状況調査」(文部科学省)における、精神疾患による病気休職者の人数に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 平成19年度以降、5、000人前後で推移している。
2 身体疾患による病気休職者よりも少ない。
3 年代別では、20歳代が最も多い。
4 職種別では、校長が最も多い。
5 性別では、女性が男性の約2倍となっている。
問題14 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 休職者が職場復帰する際のストレス耐性を把握することが目的である。
2 労働者50人以上の事業場の事業者には、実施する努力義務がある。
3 保健師が検査の実施者となるためには、厚生労働大臣の定める研修を修了する必要がある。
4 事業者が個人の検査結果の提供を受ける場合は、検査結果を通知した後に個別に同意を取得する必要がある。
5 高ストレス者と判定された労働者は、医師による面接指導を受ける義務がある。
問題15 次のうち、「性同一性障害特例法」における性別の取扱いの変更の審判をすることができる請求者の条件に含まれるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 カウンセリングを受けていること
2 自認する性としての実生活経験を有していること
3 ホルモン療法を受けていること
4 20歳以上であること
5 自認する性を公表していること
問題16 次のうち、2016年(平成28年)の自殺対策基本法改正によって新たに加えられた内容として、正しいものを2つ選びなさい。
1 精神科医の診療を受けやすい環境の整備
2 自殺未遂者の再企図防止のための施策
3 心理的負担を受けた場合の対処方法を身に付けるための児童生徒に対する教育
4 自殺者又は自殺未遂者の親族等への支援に必要な施策
5 都道府県及び市町村は、自殺対策計画を定めること
問題17 ひきこもり地域支援センターに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 生活困窮者自立支援法に規定された相談・支援機関である。
2 精神保健福祉センターに設置が義務づけられている。
3 対象者の年齢は34歳が上限である。
4 利用するには市町村、保健所や教育機関等からの紹介が必要である。
5 ひきこもり支援コーディネーターが配置されている。
問題18 次のうち、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に定められているものとして、正しいものを2つ選びなさい。
1 対象となる精神障害者の定義
2 障害支援区分
3 国民の精神保健の向上を図ること
4 地域移行支援の給付
5 社会復帰調整官の役割
問題19 次の記述のうち、施設コンフリクトの説明として、正しいものを1つ選びなさい。
1 労働時間の増加した施設職員の生活満足度が低下すること。
2 福祉施設の新設に際して地域住民から反対運動が起こること。
3 同一施設内の部署間において意見対立が生じること。
4 施設職員が自身に求められる複数の役割間の矛盾に思い悩むこと。
5 特定の障害のバリアフリー化が他の障害にとっての新たなバリアとなること。
問題20 次のうち、精神障害者保健福祉手帳の申請に対する判定業務を行う機関として、正しいものを1つ選びなさい。
1 保健所
2 都道府県社会福祉協議会
3 市町村保健センター
4 地方厚生(支)局
5 精神保健福祉センター

精神保健福祉相談援助の基盤

問題21 精神科ソーシャルワーカーの歴史に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 1948年(昭和23年)に、精神科ソーシャルワーカーは精神衛生相談員という名称で初めて精神病院に配置された。
2 1964年(昭和39年)に、保健所の精神衛生相談員を主たる構成員とする日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会が設立された。
3 1987年(昭和62年)の精神衛生法改正時の附帯決議では、精神科ソーシャルワーカー等のマンパワーの充実を図ることとされた。
4 1993年(平成5年)の障害者基本法では、精神科ソーシャルワーカーの具体的な業務が規定された。
5 2010年(平成22年)の精神保健福祉士法の改正では、精神障害者への地域相談支援の利用に関する相談が精神保健福祉士の役割として明確に位置づけられた。
問題22 25年のキャリアを持つA精神保健福祉士は、クライエントの照会を通じて知り合った経験3年目の精神保健福祉士から、「3年目になったが、まだ適切な支援ができない」と相談を受けた。A精神保健福祉士は、以前にも他の中堅の精神保健福祉士から、「経験は増えたが、仕事の達成感を得にくい」と相談を受けていた。そこで、キャリアに応じた仕事の仕方や目標を整理するためのグループ形式の研修会を開催した。参加者からは、「経験年数に合わせた支援方法や目標が具体的となった」、「モチベーションが上がった」といった好評が得られた。
A精神保健福祉士が開催した研修会のねらいとして適切なものを、次の国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)の倫理綱領に規定されている倫理基準から2つ選びなさい。
1 業務改善の推進
2 情報の共有
3 専門性の向上
4 専門職の擁護
5 専門職の啓発
問題23 次の記述のうち、ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)が新たに提唱したノーマライゼーションの理念として、適切なものを1つ選びなさい。
1 障害がある人たちに、障害のない人々と同じ生活条件をつくり出す。
2 社会で主流となっている、毎日の生活条件に近い環境での暮らしを目指す。
3 自己決定と選択権が最大限尊重されている限り、人格的には自立しているとみなす。
4 社会に完全かつ効果的に参加し、社会に受け入れられるようにする。
5 社会的に価値を低められている人々に、社会的役割をつくり出す。
問題24 次の記述のうち、ソーシャルワークにおける生活モデルの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 クライエントが持つ才能、資源、要求や向上心を十分に認識し尊重する。
2 クライエントの抱える問題や課題を社会診断により探る。
3 包括的な視点からクライエントと環境の交互作用の接点に介入する。
4 クライエントの中にある原因と結果の直接的な連鎖に着目する。
5 インテークから処遇に至る一連の過程をソーシャルワークと捉える。
問題25 次のうち、精神保健福祉士が関係者や社会に対して実施する、実践やその結果に関する情報開示や説明の根拠となる考えを示すものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1 アカウンタビリティ
2 インフォームドコンセント
3 アドヒアランス
4 セカンドオピニオン
5 リスクマネジメント
問題26 医療機関に勤務する専門職に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 薬剤師は、医師等の処方箋に対して疑わしい点がある場合には、他の薬剤師と相談して処方を変更し、調剤を行う。
2 看護師は、医師の指示なく自身の判断で入院中の患者の薬剤の投与や採血、創部の処置を行う。
3 作業療法士は、患者の状態像をアセスメントし、医師の指示の下に、社会的適応能力等の回復を図るため、工作等の作業指導を行う。
4 公認心理師は、業務独占で心理面接や心理検査を行う。
5 管理栄養士は、傷病者に対する栄養指導並びに施設での給食管理及び栄養改善上の必要な指導等を行う。
問題27 次のうち、「障害者総合支援法」における個別支援計画を作成する者として、正しいものを1つ選びなさい。
1 相談支援専門員
2 サービス管理責任者
3 生活支援員
4 就労支援員
5 サービス提供責任者
問題28 次の記述のうち、精神保健福祉士が行うアドボカシーにおける介入機能の説明として、適切なものを1つ選びなさい。
1 ソーシャルワーカーの理念と組織・制度の問題を結び付けるために、クライエント集団と地域福祉政策とを結び付ける。
2 日常的なジレンマを抱えながらも、弁護や変革を主体的に推進する。
3 クライエントの置かれている環境や状況に対して、問題を見付け出し提起する。
4 制度や組織との仲介者・媒介者として、個別の問題を扱う。
5 制度や組織の壁に対して、専門職としては中立を保ちながらも、クライエントの利益のために代弁する。
問題29 次の記述のうち、トランスディシプリナリ・モデルによる多職種チームに関する特徴として、適切なものを1つ選びなさい。
1 チームリーダーである医師の指示により、各専門分野の役割を実行する。
2 各職種の専門性をいかし、チームの意思決定に主体的に関与する。
3 専門分野別に目標を設定し、支援する。
4 共通の達成課題を掲げ、各専門職の役割代替が認められる。
5 緊密な相互連携を形成し、多分野からのサービス提供を行う。

(精神保健福祉相談援助の基盤・事例問題1)

次の事例を読んで、問題30から問題32までについて答えなさい。
〔事例〕
来日した留学生Bさん(24歳、男性)は、日本語学校に入学し、生活習慣の違いに不安を抱えながらも新生活を始めた。居住している留学生会館があるN地区は、外国籍の労働者や留学生が多く、国際結婚をした家族も多数居住している。Bさんは、同じ日本語学校の留学生Cさんたちともすぐに仲良くなり、当初あった不安も減り孤独を感じることなく、慌ただしいながらも暮らしに馴染{なじ}んでいった。(問題30)
来日して3か月が過ぎた頃から、Bさんは気分が落ち込み、仲間たちとも次第に距離をとるようになっていった。その様子を心配したCさんが、Bさんに付き添い日本語学校の保健室を訪れると、留学生支援で実績があるN地区のUクリニックを紹介された。
Uクリニックの医師は、Bさんに薬物療法の必要性を伝え、定期的な通院を勧めた。インテークを担当したD精神保健福祉士は、言語や生活習慣の違いを特に注意しながら、Bさんと面接を行った。(問題31)
Bさんは、D精神保健福祉士との面接を通じて、二人にサッカーという共通の趣味があることも分かり、徐々に打ち解けていった。その後、Bさんは、自分の不調をうまく言葉に表すことができず苦しかったことや、日本での手続が複雑で困ったこと、日常生活で困惑したことなどを話すようになり、元気を取り戻していった。
ところがある日、BさんはD精神保健福祉士に、「留学生同士でも違う」、「みんな一緒にするな」と語気を荒げた。そして、普段はあまり使わない母国語も交え、「この地区では同じ国の出身者と集まることが多い」、「留学生同士でも仲間に入れない人や、孤立している人がいる」と続け、これまで感じていた違和感や疎外感について訴え、肩を落とし、やがて沈黙し涙を浮かべた。(問題32)
Bさんは通院を継続し、半年後には落ち着いて仲間たちとも付き合えるようになった。最近の面接では、「趣味のサッカーをいかし、地域で交流を深められないか」と前向きな発言が聞けるようになってきている。

問題30 次のうち、このときBさんがCさんたちから受けていたソーシャルサポートとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 所属的サポート
2 情緒的サポート
3 情報的サポート
4 道具的サポート
5 評価的サポート
問題31 次のうち、D精神保健福祉士がBさんとの面接に当たり、念頭に置く内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 コミュニティオーガニゼーション
2 エビデンス・ベースド・プラクティス
3 ソーシャルアクション
4 ソーシャルエクスクルージョン
5 カルチュラル・コンピテンス
問題32 次の記述のうち、この場面におけるD精神保健福祉士の発言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「留学生同士のまとまりをより深めてみましょう」
2 「他地域の様子を参考にしてみてはどうでしょう」
3 「私も疎外感を覚えたときがありましたよ」
4 「地域の人々と交流したいのですね」
5 「今、孤独を感じているのですね」

(精神保健福祉相談援助の基盤・事例問題2)

次の事例を読んで、問題33から問題35までについて答えなさい。
〔事例〕
Eさん(27歳、男性)は菓子職人として働いていたが、度重なる残業がストレスとなり、23歳の時に不眠が生じ、また幻聴も始まったため精神科病院を受診した。統合失調症と診断され3か月の入院の後、精神科デイケアに通院して4年が経過している。
ある日、Eさんは、デイケアの仲間が働き始めたことに刺激を受け、「自分もどうしても働きたい」と担当の精神保健福祉士に相談した。そこで、公共職業安定所(ハローワーク)の精神障害者雇用トータルサポーターであるF精神保健福祉士を紹介され、面談することとなった。
「調子がいい時と悪い時がある。病気のことは内緒にして働いたこともあったが、うまくいかなかった」と話したEさんは、F精神保健福祉士から将来について聞かれ、「子どもの頃から物作りが好きだった。菓子職人になったけど、思うとおりにはならなかった。今はデザインの仕事をして人を幸せにしたい」と語った。F精神保健福祉士は、就職への強い希望と意欲がEさんの強みだと感じた。(問題33)
F精神保健福祉士は、Eさんの症状は安定していないが、多職種で協力し一般就労に結び付けたいと考えた。そこでEさんの了承の下、主治医、担当の精神保健福祉士、Eさんが最近利用するようになった地域活動支援センターの職員と連絡を取り、1週間後に本人同席の上で今後の就労支援の方向性を話し合うための会議を開催した。(問題34)
話合いでは、デザイン関連につながる仕事を探すこと、障害年金の受給と合わせることで短時間労働でも経済的な自立を目指せることなどが確認された。
F精神保健福祉士はこれらの条件に合う企業をいくつか訪問し、Eさんのことを紹介した。すると、就職後もF精神保健福祉士を中心としたチームが職場訪問すること、困り事などの相談や調整を継続することを条件に受入れを承諾してくれる企業を見付けることができた。働き方についてもEさんと会社、さらにF精神保健福祉士が話し合い、週3日、1日4時間から働くことになった。Eさんは職場の理解の下、継続して半年間働いている。今では週4日に日数を増やすことも考えている。(問題35)

問題33 次のうち、F精神保健福祉士がとったアプローチとして、適切なものを1つ選びなさい。
1 フェミニストアプローチ
2 ジェネラリストアプローチ
3 エンパワメントアプローチ
4 ナラティブアプローチ
5 クライシスアプローチ
問題34 次の記述のうち、この会議におけるF精神保健福祉士の最初の提案として、適切なものを1つ選びなさい。
1 「支援の方向性を決めましょう」
2 「Eさんの症状を教えてください」
3 「福祉的就労から段階的に就労してみましょう」
4 「Eさんの思いを話してください」
5 「Eさんの課題をそれぞれ話してください」
問題35 次のうち、F精神保健福祉士が行った支援として、正しいものを1つ選びなさい。
1 職場適応援助者(ジョブコーチ)支援
2 IPS
3 職業準備支援
4 職場適応訓練
5 従業員支援プログラム(EAP)

精神保健福祉の理論と相談援助の展開

問題36 次のうち、障害者福祉に関する法律の内容として、正しいものを1つ選びなさい。
1 障害者の雇用の促進等に関する法律では、事業主に精神障害者雇用を義務づけている。
2 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律では、知的障害者福祉施策も包含している。
3 「障害者総合支援法」では、対象としている障害者は18歳以上の者である。
4 「障害者虐待防止法」では、社会的障壁による権利侵害の防止を目的としている。
5 「障害者差別解消法」では、民間企業に社会的障壁の除去の実施についての合理的配慮を義務づけている。
問題37 次の記述のうち、精神科病院の退院後生活環境相談員(精神保健福祉士)の業務として、適切なものを2つ選びなさい。
1 本人が退院を希望してから、ピアサポーターと交流できる機会を設ける。
2 退院に向けた意欲の喚起や相談支援を行う。
3 退院日が決まった段階で、地域援助事業者に支援を依頼する。
4 地域相談支援の利用に当たり、地域移行支援計画を作成する。
5 地域生活のための、クライシスプランを検討する。
問題38 次のうち、「平成26年患者調査」(厚生労働省)において、平成11年の同調査と比較して、その推計患者数が減少しているものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 精神病床の入院患者
2 うつ病の入院患者
3 統合失調症の外来患者
4 アルコール依存症の外来患者
5 精神疾患の総患者
問題39 次の記述のうち、ソーシャルワークにおける権利擁護の中の代弁機能に当たるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 風呂に入っておらず衛生の保持ができていない子どもがいたため、保護者面談で状況を把握した。
2 購入した商品の不満をうまく伝えられない通院患者から依頼を受けて、消費生活センターに同行した。
3 精神科の入院患者に対し、精神医療審査会の役割と利用の仕方について学習会を開催した。
4 被災者に対する医療費減免に関する制度の存続を求めて、関係自治体に対し話合いを求めた。
5 金銭管理に困難のある精神障害者の家族に対し、日常生活自立支援事業とその窓口を伝えた。
問題40 次の記述のうち、精神科リハビリテーションにおけるチームアプローチで各構成員に求められるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 それぞれの視点でモニタリングを行い、その結果を共有する。
2 意見が対立した場合は、外部の専門家に決定を委ねる。
3 インフォーマルな関係形成を控える。
4 緊急事態が起きたときも、意見の一致を優先する。
5 それぞれがチームの目標を設定し、職種の専門性を発揮する。
問題41 次の記述のうち、1994年にWHO、ILO、UNESCOにより示された合同政策方針における「地域に根差したリハビリテーション(CBR)」の考え方として、正しいものを1つ選びなさい。
1 ストレス-脆弱性-対処モデルを基盤とする。
2 合理的配慮が初めて定義された。
3 公的サービスを主軸に置く。
4 総合的な地域開発の戦略の一つである。
5 病気の再発防止を目的とする。
問題42 次のうち、相談援助のインテーク段階において、相談機関が対応可能かどうかを判断する方法として、適切なものを1つ選びなさい。
1 コーディネーション
2 エンゲージメント
3 スクリーニング
4 モニタリング
5 リファーラル
問題43 次の記述のうち、相談援助のプランニング段階の説明として、正しいものを1つ選びなさい。
1 援助終了後の変化を定期的に確認し、必要に応じて援助を再開する。
2 提供されているサービスの状況を確認しながら、課題達成度を把握する。
3 サービスの提供について、関係者が個々の役割を担い援助する。
4 ニーズを充足するための様々な社会資源を検討し、それらの活用を考える。
5 クライエントのニーズ充足度や効果を客観的に精査する。
問題44 地域活動支援センターに勤務するG精神保健福祉士は、利用者のHさんから、次のような相談を受けた。Hさんは、「今のマンションに一人暮らしをするようになって半年経ったけれど、昨日、管理人さんから自転車を停める場所が間違っていると注意を受けたんです。停める場所には、いつも注意しているので、絶対に間違っていないと話したのですが、なかなか信じてもらえずに・・・。もう一度確認してもらったら、管理人さんの勘違いだったんです。どうして疑われたのかな・・・。病気だからかな」と、涙ぐみながら話した。G精神保健福祉士は、「半年も住んでいるのに、悔しかったですよね」と返答した。
次のうち、G精神保健福祉士が行った面接の技法として、適切なものを1つ選びなさい。
1 要約
2 繰り返し
3 感情の反映
4 言い換え
5 支持
問題45 次の記述のうち、グループワークの作業期における精神保健福祉士の関わりとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 メンバーのニーズを把握して計画を立てる。
2 グループ内でのルールをメンバーと決める。
3 個々のメンバーと波長合わせを行う。
4 グループ内に形成されたサブグループを活用する。
5 グループ目標の達成度をメンバーと評価する。
問題46 P市保健センターのJ精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)は、Kさん(38歳、男性)から妻のことで電話相談を受けた。Kさんの妻は双極性障害で、精神科に通院している。Kさんは単身赴任中で、妻はP市で小学3年生の子どもと二人で暮らしている。最近、妻の症状が悪化して、朝起きられず、そのために、子どもは学校を休みがちであるという。そのことで、妻は自分を責めている。Kさんは、妻と子どもが心配で毎日連絡は取っているが、仕事の都合で家に戻ることはできない。「何か利用できるものはありませんか?」と尋ねるKさんに、J精神保健福祉相談員は、Kさんをねぎらった上で、活用できる制度を念頭に置いて、妻宅に訪問することを伝えた。
次のうち、J精神保健福祉相談員が考えた、活用できる制度として、適切なものを1つ選びなさい。
1 児童発達支援
2 居宅介護
3 自立生活援助
4 短期入所
5 放課後等デイサービス
問題47 L精神保健福祉士は、精神科病院に勤務して3年目に、デイケア担当から閉鎖病棟の担当となり、退院後生活環境相談員も兼ねることになった。1か月後、L精神保健福祉士は、「病棟での患者の様子を目の当たりにして、デイケアの利用者と違うので、入院患者とどのように接していけばいいのか分からなくなった。自分の専門性に自信がなくなった」と、上司のM精神保健福祉士に相談した。
次のうち、この場面でM精神保健福祉士に求められるスーパービジョンの内容として、適切なものを1つ選びなさい。
1 この状況に対する戸惑いは当然だと返す。
2 入院患者との面接場面のロールプレイを行う。
3 他職種の専門性を説明する。
4 退院支援委員会の開催場所や会議前に準備することを教える。
5 退院後生活環境相談員と担当看護師、主治医との関係を解説する。
問題48 精神保健福祉センターのA精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)のところへ、先日、市政だよりを読んでセンターのことを知ったというBさん(60歳、女性)が訪問してきた。Bさんは、「仕事も辞めて、パチンコばっかりする息子に困っている。嫁と孫にも逃げられ、実家に転がり込んできた。やめろと言っても怒るばっかりだし、無理やりパチンコ代をくれとせがまれるんです。いつまでこの子のことで手を煩わせなければならないのか・・・。つらいです」と話した。
次のうち、この場面でA精神保健福祉相談員が紹介したBさん自身が利用できる社会資源の情報として、適切なものを1つ選びなさい。
1 婦人保護施設
2 セルフヘルプグループ
3 生活福祉資金貸付制度
4 家庭裁判所
5 一時生活支援事業

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題1)

次の事例を読んで、問題49から問題51までについて答えなさい。
〔事例〕
Cさん(50歳、女性)は精神科病院に入院している。Cさんは、専門学校在学中に統合失調症を発症し、退院後に中退した。その後は就職をせずに実家で家事手伝いをしながら、同居する姉夫婦の子どもの面倒を見ていた。両親は既に亡くなっている。これまでCさんは何度か入退院を繰り返しており、今回の入院は3年間となっている。現在の症状は安定している。
Cさんの病棟に新たにD精神保健福祉士が配置された。D精神保健福祉士は、早速Cさんと面接を行った。担当看護師からCさんは退院に否定的ではないと聞いていたが、面接でCさんは退院したくないと言うばかりであった。
不思議に思ったD精神保健福祉士は、姉夫婦と面談したところ、来月には姉の長男が結婚して同居することになっているとのことであった。そのことを外泊時にCさんが知り、それから外泊もしなくなったという。姉夫婦も家族構成の変化や家が狭いことを考えると、Cさんとの同居はできれば避けたいとの意向であった。翌日、D精神保健福祉士は病棟での多職種チームによるカンファレンスに臨み、Cさんへの援助内容について提案した。(問題49)
多職種チームの援助によって退院したCさんは、デイケアに週3日通い始めた。通所当初はメンバーとの交流も少なく、プログラム参加も消極的であった。ある日、就職した元メンバーがデイケアに顔を出し、働く生活について生き生きと話していた。それを聞いたCさんはとても驚き、担当のE精神保健福祉士に、「私なんかなんにもできていないし、とてもあんな人にはなれない」とポツリとつぶやいた。(問題50)
その後、Cさんは少しずつプログラムに参加するようになり、メンバーとの交流も増えていった。処理能力の低さや緩慢な動作がありながらも、6か月後にはミーティングの司会を担当するまでになった。ある時、E精神保健福祉士との面接でCさんは、「この歳だけど、私も一度でいいから会社勤めをしてみたいんです」と語り、就職の意欲を示した。(問題51)

問題49 次の記述のうち、D精神保健福祉士の提案として、適切なものを1つ選びなさい。
1 Cさんを伴ってグループホームを訪問し、Cさんの視野を広げる。
2 姉夫婦に家族心理教育を行い、Cさんが実家に戻れる環境を作る。
3 作業療法でCさんの家事能力を高め、実家での役割を作る。
4 早めに実家への退院を進め、アウトリーチチームで家族も含めて支える。
5 Cさんの気持ちを尊重し、地域移行支援を一旦中止する。
問題50 次のうち、この時点のCさんにとって必要なデイケアの役割及び機能として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 居場所
2 疾患の回復
3 生活リズムの改善
4 自己効力感の回復
5 社会的機能の回復
問題51 次の記述のうち、この時にE精神保健福祉士がCさんに話した内容として、適切なものを1つ選びなさい。
1 「プログラムに袋詰め作業を取り入れて、作業スピードの向上を図りましょう」
2 「就労継続支援B型事業所なら働けるので、来週見学に行きましょうか」
3 「同じ障害があっても働いている方から、困難を乗り越えた経験を聞きましょう」
4 「服薬が自己管理できるようになったら、仕事を考えましょう」
5 「就職して再発する方がたくさんいます。今の生活を楽しみませんか」

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題2)

次の事例を読んで、問題52から問題54までについて答えなさい。
〔事例〕
発達障害者支援センターのF精神保健福祉士は、Gさん(35歳、女性)から息子のHさん(7歳)のことで相談を受けた。Gさんの話は、「Hは、幼少期から人見知りやこだわりが強かったが、障害とは思っていなかった。保育園でもささいなことで泣き出していたが、園長から、『Hさんの個性として受けとめましょう』と言われていた。しかし、地元のV小学校に入学すると、音に過敏で先生の話が聞けない、ノートが取れない、場面の切替えができない、運動会に参加できないなど、様々なつまずきがみられた。そして、2年生になると授業についていけなくなり、登校を嫌がって自宅でテレビゲームばかりするようになった。そこで、専門医を受診したところ、自閉症スペクトラムと診断された」とのことである。Gさんには診断にショックを受けながらも、無理やり登校を強いてきたことを責める様子がみられた。そして、「私はこれからHにどのように接したらいいのでしょうか」とF精神保健福祉士に尋ねた。(問題52)
V小学校には特別支援学級はなかったが、GさんもHさんも転校は望んでいなかった。そこで、F精神保健福祉士はV小学校と協議の場を設け、Hさんが安心して学校に通うための対応を提案した。(問題53)
Hさんが4年生に進級した時に、特別支援学級が設置され、Hさんは通常の学級との併用を開始した。ところが、しばらくするとHさんは、「なぜ自分だけが他の教室に行くの?」と特別支援学級に行くのを拒み、通常の学級での個別の配慮も嫌がるようになった。Gさんは、Hさんの言動に驚く一方、Hさんが他の児童と自分を比べざるを得ない状況に心を痛めた。Gさんの思いを聞いたF精神保健福祉士は、この件についてV小学校と協議を重ねた。そして、Hさんと同じ配慮が望ましい児童が複数いることも分かり、同様の配慮を教室環境や授業展開に取り入れた。結果として、Hさんが落ち着いて学習できる環境は、他の児童の学習効果につながるものでもあった。また、この取組を通して、児童たちが、Hさんの困り事や支援の意義を理解できるようになったことは大きな成果であった。(問題54)

問題52 次の記述のうち、F精神保健福祉士のGさんへの助言内容として、適切なものを1つ選びなさい。
1 Hさんが苦手な科目の家庭学習の時間を、増やす。
2 Hさんの行動ではなく、性格に注目する。
3 Hさんがうまくできないことを、細部にわたって指示する。
4 Hさんが家庭でできそうなことを、見付けて日課にする。
5 Hさんと同年代の子どもができることを基準に、目標設定する。
問題53 次の記述のうち、F精神保健福祉士がV小学校に提案した内容として、適切なものを2つ選びなさい。
1 Hさんが授業で理解できない内容は、繰り返して話す。
2 学校行事では、Hさんへの事前の説明は控えて緊張を和らげる。
3 Hさんが、授業中にタブレット端末を活用する。
4 教室にはできるだけ多くの情報を掲示して見えるようにする。
5 活動の目的ごとに、教室内のエリアを区分する。
問題54 次のうち、V小学校の児童への取組を示すものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ソーシャルキャピタル
2 ユニバーサルデザイン
3 ソーシャルロール・バロリゼーション
4 ヘルスプロモーション
5 アファーマティブアクション

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題3)

次の事例を読んで、問題55から問題57までについて答えなさい。
〔事例〕
人口8万人の地方都市Q市は、人口減に歯止めがかからず、空き家問題も顕在化し、空き家対策の担当係を設置している。J精神保健福祉士は、隣の市の精神科病院で20年間勤務していたが、数年前にQ市唯一のW精神科病院に転職した。同病院には、実家がきょうだいに代替わりし、帰る家がないなど社会的諸条件が整わないため退院できない患者が多数入院していた。J精神保健福祉士は、それらの患者の地域移行に向けて、地域の関係機関との連携づくりを始めた。(問題55)
同時期に、Q市が設置する地域支援協議会では、精神障害者家族会代表者から、「親の施設入所や死亡により、一人暮らしになる精神障害者が増えつつある。その中には、症状が再燃し、入院となる人も出てきている。親亡き後のことを考えてほしい」という意見が出された。そこでQ市では、地域支援協議会に、W精神科病院、地域活動支援センターⅠ型、就労継続支援B型事業所、保健所、家族会及び当事者会を構成メンバーとする専門部会を立ち上げることとなり、J精神保健福祉士が部会長に就任した。初回の部会では、J精神保健福祉士がファシリテーターとなり、「Q市における精神障害者のニーズと対策」というテーマで、相互に批判をしないというルールの下で多様な意見を出し合った。(問題56)
その後に意見を整理した結果、Q市の現状としては、受入れ条件が整えば退院可能な者の対策が進んでいないことが共有された。そのような患者が地域生活を始めるためにも、また、親との離別により単身となった精神障害者が地域での暮らしを継続していくためにも、居住支援の必要性を確認した。そこで、J精神保健福祉士は、専門部会として、空き家を活用した居住支援を行っている自治体の視察を企画した。そして、Q市の精神保健福祉担当の職員だけでなく、空き家対策を担当する職員にも同行してもらうように働き掛けた。(問題57)

問題55 次のうち、この時点で、J精神保健福祉士が連携した地域の機関として、適切なものを1つ選びなさい。
1 指定一般相談支援事業所
2 指定居宅介護支援事業所
3 指定通院医療機関
4 精神保健福祉センター
5 地域包括支援センター
問題56 次のうち、この場面で、J精神保健福祉士が用いた方法として、適切なものを1つ選びなさい。
1 ブレインストーミング
2 デルファイ法
3 半構造化インタビュー
4 KJ法
5 パネルディスカッション
問題57 次のうち、この場面で、J精神保健福祉士が行った働き掛けとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 ケアマネジメント
2 コラボレーション
3 コミュニティアセスメント
4 コンサルテーション
5 リーダーシップ

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題4)

次の事例を読んで、問題58から問題60までについて答えなさい。
〔事例〕
X地域活動支援センター(Ⅰ型)(以下「センター」という。)は、近隣のR市中学校より中学2年生を対象とした福祉教育の依頼を受けた。「総合的な学習の時間で精神障害を取り上げたい。生徒がメンタルヘルスを考えるとともに、地域共生について学ぶ機会になってほしい」という。センターに勤務するK精神保健福祉士は、以前、センターの利用者に、「もっと早い段階で病気のことを知っていればよかった」と言われたことを思い出し、改めてセンターに期待される役割を考えた。(問題58)
依頼を受けたK精神保健福祉士は、中学校教諭、センター利用者、民生委員、同僚の精神保健福祉士たちと共同検討会を行い、授業の目的や内容について協議を始めた。授業で取り上げる精神疾患の種類や知ってほしい社会資源を検討していた時、センターの利用者から、「病気やサービスの説明だけで生徒がこころの健康を考えたり、障害のある人と一緒に生きていけるような地域をつくれるだろうか。講義だけでいいのでしょうか?」との意見が出された。そこでK精神保健福祉士は次のように発言した。(問題59)
検討会を重ねるうちに、それぞれの思いや願いを率直に語る雰囲気ができ、各々の立場での考え方を共有していった。生徒たちのメンタルヘルス、地域での精神障害者の生活、感じる偏見などの話題を通して授業の目的や内容が明確になり、案がまとまった。授業のテーマは、「誰かに相談することは自分と大切な人を守る」とし、内容はプログラム1としてメンタルヘルスや当事者体験の講義、プログラム2として交流体験型学習と決定した。(問題60)
授業実施後、生徒たちから、「誰もが一日一日を一生懸命生きていることが分かった」、「自分と周りの人を大切にして行動したい」などの感想が寄せられた。また教諭より、「当事者の方と交流して、地域で共に生きることを生徒たちが考える機会になった」とコメントがあった。その後、K精神保健福祉士は授業についての報告書をまとめ、この取組を他でも展開していけるよう教育委員会に働き掛けを行っている。

問題58 次のうち、この時点でK精神保健福祉士が考えたX地域活動支援センター(Ⅰ型)の役割として、適切なものを1つ選びなさい。
1 地域における連携強化のための調整
2 障害に対する理解の促進のための普及啓発
3 在宅障害者への社会適応訓練
4 地域のボランティア育成
5 相談支援事業の実施
問題59 次の記述のうち、この場面でK精神保健福祉士が発言した内容として、適切なものを2つ選びなさい。
1 「入院患者さんへの手紙を生徒の皆さんに書いてもらいましょうか」
2 「精神疾患の説明を省きましょうか」
3 「皆さんの地域共生のイメージを聞かせていただけますか」
4 「社会資源の情報提供があれば、十分ではないでしょうか」
5 「みんなが自分のこととして考えられるような方法を挙げてみませんか」
問題60 次の記述のうち、プログラム2の内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 生徒がセンター利用者の体験談を聞いて感想文を書く。
2 センター利用者が生徒にボランティアの依頼をする。
3 生徒がセンター利用者の作成した精神疾患のクイズに答える。
4 生徒が疑似体験ツールを用いて統合失調症の疑似体験をする。
5 センター利用者と生徒が精神的不調に気付いた時のロールプレイをする。

精神保健福祉に関する制度とサービス

問題61 精神障害者保健福祉手帳に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 申請者の居住地を管轄する市町村長が交付する。
2 申請に必要な診断書は、精神保健指定医による作成が必要である。
3 申請には、申請者本人の顔写真の添付が必要である。
4 等級の判定は、地方精神保健福祉審議会において行われる。
5 申請は、初診日から1年6か月以上経過している必要がある。
問題62 次のうち、医療保護入院に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
1 都道府県知事の権限による強制入院のことである。
2 入院には、2名以上の精神保健指定医の診察が必要である。
3 72時間に限り、指定病院に入院させることである。
4 入院に同意する「家族等」には、後見人と保佐人が含まれる。
5 精神科病院への入院時に最優先に選択されるよう法律に定められている。
問題63 次のうち、障害者基本法に規定されている事項として、正しいものを1つ選びなさい。
1 障害者雇用率
2 市町村が設置する協議会
3 基幹相談支援センター
4 障害者政策委員会
5 障害者の雇入れに関する計画
問題64 国民健康保険の高額療養費制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 入院時食事療養費は支給対象である。
2 入院時生活療養費は支給対象である。
3 70歳未満の者の自己負担限度額は1年単位で設定される。
4 障害のある被保険者の自己負担限度額は障害支援区分に応じて設定される。
5 保険医療機関窓口での支払を自己負担限度額までに抑えられる制度がある。
問題65 次のうち、生活保護の医療扶助に含まれるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 出産費
2 差額ベッド代
3 通院移送費
4 紙おむつ代
5 入院患者日用品費
問題66 次のうち、市町村の業務として、正しいものを1つ選びなさい。
1 障害支援区分の認定
2 一般相談支援事業者の指定
3 生活福祉資金の貸付け
4 運営適正化委員会での苦情の受付
5 精神科病院への実地指導
問題67 地域生活定着支援センターに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 事業の実施主体は、市町村である。
2 少年院から退院する者は、支援の対象者に含まれる。
3 支援は、刑務所からの出所直後から始まる。
4 精神障害者が支援を受けるには、精神障害者保健福祉手帳の所持が必要である。
5 矯正施設の長は、支援の対象者を決定する。
問題68 次のうち、「医療観察法」に規定された重大な他害行為として、正しいものを2つ選びなさい。
1 危険運転致死傷
2 強盗
3 強制性交等
4 略取・誘拐
5 恐喝
問題69 地域で連携している3か所の精神科病院のデイケアで、SSTの効果を確かめるために調査を行うこととした。デイケアを利用する一定の基準に該当する統合失調症患者を対象に協力者を募り、80名が集まった。80名を無作為に2グループに振り分け、40名を参加者として3か月間SSTを実施することとし、残りの40名は待機者とした。SSTが始まる直前の3月末と、SSTが終わった7月上旬に、参加者・待機者ともに尺度を用いたアンケートを実施した。その結果を分析すると、参加者は待機者に比べSST実施後に生活技能が高まっていた。
なお、調査終了後待機者にもSSTを実施した。
次のうち、この調査で使われた社会調査の手法として、適切なものを1つ選びなさい。
1 ランダム化比較試験(RCT)
2 コホート調査
3 グラウンデッド・セオリー・アプローチ
4 標本調査
5 横断調査

(精神保健福祉に関する制度とサービス・事例問題)

次の事例を読んで、問題70から問題72までについて答えなさい。
〔事例〕
Lさん(35歳、女性)の勤める会社は、社員の業務負担が過重になっていた。その中で、Lさんは、週末も休みを取れず毎日終電で帰宅する生活を送り、過労で仕事に集中できなくなっていた。ある日Lさんは、商品の発注を誤り、多額の損失を出してしまった。Lさんはその責任を問われ、社内の人間関係も悪化する中で事後対応に3か月間当たった。Lさんはある朝から出勤できなくなり、Y病院の精神科を受診したところ、うつ病と診断された。業務負担以外には、心理的負荷の掛かる出来事はなかった。
Y病院のM精神保健福祉士は、Lさんは、「心理的負荷による精神障害の認定基準」に該当しているのではないかと考えた。M精神保健福祉士はLさんと一緒に所定の書類を作成し、Z機関に提出するように勧めた。(問題70)
Lさんからの書類を受理したZ機関は、審査を行った上で業務中の災害と認定した。この認定を受けたことによって、LさんはY病院に支払っていた治療費を、後日、全額受け取ることができた。(問題71)
Lさんはしばらく休職して、退職した。Lさんは一人暮らしで、友人は仕事や子育て等で忙しく、人と話ができる居場所が欲しいと考えるようになった。Lさんは通院時にM精神保健福祉士に相談し、M精神保健福祉士はケアマネジメントを実施する役割を担っているU機関を紹介した。U機関のA相談支援専門員(精神保健福祉士)は、Lさんが希望する生活を丁寧に聞き取りながら、Lさんがより豊かに生活していくことができるように計画を作成した。そこには、就労継続支援B型事業所及び地域活動支援センターの利用や、Lさんが自らの体験をいかした活動を行うこと、一人暮らしの人が集まる食事会に参加することなどが盛り込まれていた。(問題72)
活動への参加を通してもう一度働きたいと考えたLさんは、自分のペースで仕事のできる再就職先を見付け新たな生活をスタートさせた。

問題70 次のうち、Z機関の名称として、正しいものを1つ選びなさい。
1 障害者就業・生活支援センター
2 保健所
3 公共職業安定所(ハローワーク)
4 労働基準監督署
5 市町村保健センター
問題71 次のうち、Lさんが受け取った費用の名称として、正しいものを1つ選びなさい。
1 特別障害給付金
2 療養補償給付
3 傷病手当
4 障害手当金
5 休業補償給付
問題72 次のうち、A相談支援専門員(精神保健福祉士)が作成した計画として、正しいものを1つ選びなさい。
1 処遇実施計画
2 地域移行支援計画
3 サービス等利用計画
4 居宅サービス計画
5 個別支援計画

精神障害者の生活支援システム

問題73 次のうち、自立支援医療の根拠となる法律として、正しいものを1つ選びなさい。
1 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律
2 「障害者総合支援法」
3 健康保険法
4 地域保健法
5 医療法
問題74 次のうち、「障害者総合支援法」に基づく精神障害者に関連したサービスについての記述として、正しいものを1つ選びなさい。
1 重度訪問介護は、常時介護を要する者を対象とする。
2 同行援護は、外出時の移動に介護を要する者を対象とする。
3 短期入所は、休息が必要な介護者を対象とする。
4 行動援護は、集団生活に移行する者を対象とする。
5 療養介護は、在宅で生活する者を対象とする。
問題75 次のうち、地域障害者職業センターの業務として、正しいものを2つ選びなさい。
1 職業準備訓練のあっせん
2 障害者雇用納付金の徴収
3 職場復帰支援(リワーク支援)の実施
4 高度の職業リハビリテーションに関する研究・開発
5 職場適応援助者(ジョブコーチ)の派遣
問題76 精神障害者の地域生活支援に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 精神科救急情報センターは、市町村に設置義務がある。
2 AAは、薬物依存症者の家族の会である。
3 セルフヘルプグループは、フォーマルな社会資源の代表的なものである。
4 障害福祉サービスを担う民間組織には、特定非営利活動法人がある。
5 福祉事務所は、日常生活自立支援事業を行う公的機関である。
問題77 統合失調症のため精神科クリニックに通院しているBさん(23歳、男性)は、クリニックの精神保健福祉士から、精神障害のある若者たち自身がそれぞれ費用を出し合って、地域で自主的に運営している「若者の会」を紹介された。「若者の会」では、軽食を持ち寄ってゲームや会話を楽しむ活動を行っている。また、そこには自分の生きづらさや将来への希望など何でも話せる雰囲気があり、当事者だからこそできる共感や支え合いがある。Bさんは「若者の会」に興味を持った。
次のうち、「若者の会」の活動に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1 アドボカシー
2 ピアサポート
3 ソーシャルグループワーク
4 ゲートキーパー
5 フォーマルサポート

(精神障害者の生活支援システム・事例問題)

次の事例を読んで、問題78から問題80までについて答えなさい。
〔事例〕
Cさん(25歳、男性)は、18歳(大学1年生)の時に駅の階段から転落し、脳挫傷による高次脳機能障害と診断された。(問題78)
Cさんは、大学で障害学生支援のサポートを受け、無事に卒業し地元企業に就職した。ところが、頼まれたことをすぐに忘れたり、作業の手際が悪かったりすることから、上司に注意されることが続いた。Cさんは、就職後、半年で出社できなくなり退職した。Cさんは家に引き籠り、「あの時死んでおけばよかった」と母親に訴えるようになった。母親から相談を受けたV病院の医師は、同病院の職員で「障害者総合支援法」に基づく高次脳機能障害者の社会復帰のために専門的相談支援を行うD支援コーディネーター(精神保健福祉士)を紹介した。(問題79)
母親の強い勧めで、V病院に出向いたCさんは、D支援コーディネーターと話をするなかで、以前は簡単にできたことがうまくできないいらだちや、就労に挑戦したいという気持ちを打ち明けるようになった。仕事に対して意欲的になったCさんは、W事業所を利用し、一般企業での就職を果たした。
しかし、Cさんは、新しい職場になかなか馴染{なじ}めず孤立してしまい、家でも母親に向かって大声で怒鳴るようになった。Cさんの支援を行っていたW事業所の職員は、Cさんの自宅や会社を訪問し連絡調整を図った。これらの働き掛けもあり、上司や同僚もCさんの障害への理解を深め、Cさんも会社に少しずつ馴染んでいった。Cさんは、両親とも穏やかな時間を持てるようになった。(問題80)

問題78 次のうち、Cさんの高次脳機能障害は、ICD-10における分類としてどれに該当するか、正しいものを1つ選びなさい。
1 F0 症状性を含む器質性精神障害
2 F3 気分(感情)障害
3 F4 神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害
4 F5 生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群
5 F6 成人のパーソナリティおよび行動の障害
問題79 次のうち、D支援コーディネーターの業務が位置づけられる事業として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 就労移行支援事業
2 日常生活自立支援事業
3 自立相談支援事業
4 就労準備支援事業
5 地域生活支援事業
問題80 次のうち、W事業所が行った事業として、正しいものを1つ選びなさい。
1 職場適応訓練事業
2 一時生活支援事業
3 就労継続支援事業(A型)
4 就労定着支援事業
5 自発的活動支援事業
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