研修

海外研修・調査

民間社会福祉施設職員等海外研修・調査:研修報告

2019年度オセアニア班

今回オーストラリアでの研修に参加するにあたり、自分なりに目標を挙げて参加した。研修を終え自分の目標以上のものを達成し、自身の成長につながった貴重な8日間となったことは間違いない。
オーストラリアの福祉事情や実際の現場を見て、日本の福祉や自施設との比較を行うことで双方の良い点・不足している点を自分なりに見つけられたことは、今後の仕事において糧になると思われる。特にオーストラリアのノーリフトの精神と認知症ケアへの考え方は「はっ」と気付かされることが多く、「身体的な拘束はダメなのに、薬での拘束はいいのか?」と言われた時には、恥ずかしささえ感じた。一方自施設で行っていることと同じ取り組みをしていると聞いたときは、自施設のすばらしさを認識することができた。
また今回はご利用者と交流する時間があり、まったく英語ができないため戸惑ってしまった。しかし積極的に参加すると決めていたため、声をかけることにした。そんな不安をよそにご利用者の方が優しい笑顔でこちらの話を聞こうと待っていてくださり、とても楽しい時間を過ごすことができた。この体験は自分にとって、とても貴重な経験であり、忘れられない思い出である。

今回の研修に参加させていただき、オーストラリアの福祉や介護の現状を学ぶことができ、在宅、施設ケアが充実していることから国民が安心感を持ち生活ができるシステムが確立されていると感じた。
訪問した施設でまず驚いたことはすごく広々としているところであり、きれいに整備されておりところどころに中庭やカフェも備えられていた。そこは利用者とスタッフがコミュニケーションをとるスペースとして活用しており、アクティビティやセラピーも盛んに行われているようで明るく楽しく生活をしてもらうための工夫や努力が見て取れた。またビレッジで住民の皆さんと交流した際も慣れない英語で接した私にも積極的に話をしてくれ、家庭的な雰囲気で受け入れてくれたことが印象的であった。スタッフの皆さんの話を伺ってみても一人一人が自分の職務に責任を持ち利用者のことを第一に考えた対応をしており、介護において一番大事なことは相手を思いやる気持ちだと改めて実感できた。
日本での介護は安全の確保が最重要とされる傾向があるが、オーストラリアでは何より本人の意思を尊重している。レクチャーを受けている際に安全面の話になり、「リスクの説明が十分行われ納得している場合は本人の意思を尊重しており、もしも事故が起きた場合でも本人の意思を尊重した結果だからと周囲も受け取れている」という話を聞いて自己選択、自己決定、自己責任の国民性を反映していることを感じた。日本では制度や国民性の違いもあるので一概にはできないが私自身さらに利用者の意思を確認し、尊重できるような環境を整えていきたい。

シドニーへの研修・視察は私にとって財産の一つになった。海外の福祉を見てみたい、感じてみたいと単純に思ったのがきっかけである。出発前、資料はたくさんあったが具体的にイメージがわかなかった。日本とオーストラリアの違いがコーディネーターの説明で何となくわかり、研修が進むにつれ理解が深まった。移民が多いオーストラリアに対応した医療、福祉制度であると感じた。オーストラリアのホームケアパッケージには上限が決まっていると聞き驚いた。これは日本ではまねできないと思った。公的な施設を使用しデイを行っているのを見て、日本でも既存のものを利用しての事業ができるとよいと思う。施設の居間で過ごされている方が座っていたエアマットのようなリクライニングできる椅子は日本でも活用できたらと思った。オーストラリアも日本同様、長寿国であり、今後の課題が同じと感じた。日本の制度も自分が携わっている事業は分かっているがそうでないものは不明な点が多く、今後、自分の課題の一つであると思った。オーストラリアは自己決定の国であることを感じた。自分が歩きたい、動きたいという思いがあればリスクがあっても自己決定をし、事故があっても自己責任を持つところは日本の文化にはないところだと思った。シドニーで行われている介護は自分たちが行っている介護と共感できる部分も多かった。私の勤務する施設でも個別ケアを大切にしている。自分のやりたいことを見つけ出し行うことでその人らしい暮らしができるとよいと思う。

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